円キャリー巻き戻し、まだ5割程度 継続の余地=アナリスト
ロイター / 2024年8月7日 7時11分
UBSのアナリストは6日、世界市場に波及した円キャリートレードの巻き戻しについて、現時点で50%程度完了した段階と推定し、まだ続くという見通しを示した。2日撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)
[ニューヨーク 6日 ロイター] - UBSのアナリストは6日、世界市場に影響が波及した円キャリートレードの巻き戻しについて、現時点で50%程度完了した段階と推定し、まだ続くという見通しを示した。
UBSジャパンのマクロストラテジスト、ジェームズ・マルコム氏は6日付の顧客向けメモで、ドル・円キャリートレードがピーク時に少なくとも5000億ドルまで拡大したと指摘。ここ2─3週間で約2000億ドルの巻き戻しがあったという試算を示し、巻き戻しは終わっていないと述べた。
その上で、今後どの程度解消されるかは「金利差の水準ではなく、金利差の変化に大きく左右される」と指摘。「急速な巻き戻しが起こった1998年と比較すると、さらなる巻き戻しが進むことが予想される」とした。
スコシアバンクのショーン・オズボーン氏も同様の見解を示し、キャリートレードの指標であるブルームバーグG10キャリー指数とブルームバーグGSAM・FXキャリー指数の下げ幅が約5%と、過去3回の主要なキャリートレード巻き戻しの際の半分に過ぎないと指摘。
6日付のメモで「過去数週間のキャリーポジションの調整は急速だったが、さらに続く可能性がある」とした。
同氏はまた、米商品先物取引委員会(CFTC)の週報ではヘッジファンドなど投機筋は円ショートポジションを50%程度しか減らしていないと指摘。
同リポートは為替ポジションの一部を示しているに過ぎないとしつつも、こうしたデータやキャリートレード指数のリターンの調整がまだ比較的限定的であることを踏まえると、短期的にキャリートレード巻き戻しがさらに進む余地があるとし、「リスク資産のさらなるボラティリティーと一段の円高を示唆している」述べた。
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