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NY市場サマリー(6日)ドルの地合い回復、利回り上昇 株急反発

ロイター / 2024年8月7日 7時24分

<為替> ドルが幅広い通貨に対し持ち直した。相場はこのところ激しい動きとなっていたものの、幾分落ち着きを取り戻した。円は対ドルで7カ月ぶり高値近辺で安定的に推移した。

メルク・インベストメンツのアクセル・メルク社長兼最高投資責任者は「市場のボラティリティーがまだ終わっていないとしても驚かないが、昨日の非常に大きな動きはある程度正常化した」と述べた。

コーペイのチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏も「ここ数日の動きの一部は行き過ぎだったようだ」とし、「安全資産としての需要が薄れ、主要通貨ペアの大半で資金の流れが正常に戻りつつある」とした。

終盤の取引で、対円で5営業日続落していたドルは0.54%高の145.01円。ドル/円は過去5日で約6%下落した。

ただUBSのアナリストは、世界市場に影響が波及した円キャリートレードの巻き戻しについて、現時点で50%程度完了した段階と推定し、まだ続くという見通しを示した。

主要通貨に対するドル指数は、0.087%高の102.96。

円とともにキャリートレードの資金調達通貨として利用されやすいスイスフランはほぼ変わらず。スイスフランは7月29日以降、約4%上昇していた。

対ユーロやポンドでもドルの地合いは回復。ユーロ/ドルは0.21%安の1.0928ドル、ポンド/ドルは0.64%安の1.2697ドルと、5週間ぶりの安値を付けた。

CMEのフェドウオッチによると、市場は米連邦準備理事会(FRB)が年内に計1.10%ポイントの利下げを実施するという見方を織り込んでいる。9月の0.50%ポイント利下げの確率は70%近くと、5日の85%から低下した。

豪ドル/米ドルは0.55%高の0.6533米ドル。オーストラリア準備銀行(中央銀行)は6日、政策金利を4.35%に据え置いた。同時に、年内の利下げの可能性を否定した。

<債券> 国債利回りが上昇した。米経済が急速に景気後退に陥っているとの懸念が行き過ぎとの見方が広がった。また、株式市場の回復とともに安全資産としての米国債の妙味は低下した。

取引終盤、2年債利回りは10bp上昇の3.983%。前日は2023年4月以来の低水準となる3.654%まで低下した。 

指標となる10年債利回りは10.5bp上昇の3.888%。前日は3.667%と23年6月以来の低水準を付けた。

2年債と10年債の利回り格差はマイナス10bp。前日は一時、1.50bpと22年7月以来のプラスに転じた。

FHNファイナンシャルのマクロストラテジスト、ウィル・コンパーノレ氏は、金融政策は時間差で機能するため、事態が悪化する前に先手を打つ必要があると指摘。「労働市場自体が景気の遅行指標であるため、FRBは後手に回っているようだ」と述べた。

米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は5日、7月の米雇用統計が景気の減速や軟調を示唆するものかどうかを判断するのは時期尚早だが、労働市場を落ち込ませないことが中央銀行にとって「非常に重要だ」と述べた。  

この日行われた580億ドルの3年債入札は、応札倍率が2.55倍と、堅調な需要が見られた。最高落札利回りは3.810%と、発行前取引とほぼ同じだった。

7日には420億ドルの10年債、8日には250億ドルの30年債入札が実施される予定。    

<株式> S&P総合500種とナスダック総合が1%上昇して取引を終えた。FRB当局者の発言を受け景気後退懸念が和らぎ、前日の大幅な下げから反発した。

ダウ工業株30種も上昇したが、主要3指数はいずれも終盤にかけて上げ幅を縮小し、日中高値を大きく下回って引けた。

FRB当局者らは5日、7月雇用統計の弱い内容を勘案しても崖から落ちるような景気後退が起きているわけではないとの認識を示した。そうした状態に陥らないためにも利下げが必要だと指摘した。 

S&P主要セクターは全てが上昇。不動産と金融の上げが目立った。

半導体大手エヌビディアは4%近く上昇し、S&Pとナスダックの最大の押し上げ要因となった。

チェリー・レーン・インベストメンツのパートナー、リック・メクラー氏は「市場は上値が重くなっていたが、ナスダックを中心にある程度再評価された。金利低下で株価が支えられるとの見方が再び広まりつつある」と語った。

FRB関連で次の重要イベントとなるのはワイオミング州ジャクソンホールで22─24日に開かれる経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でのパウエル議長の講演だ。

配車大手ウーバー・テクノロジーズは11%上昇。第2・四半期の売上高と利益が市場予想を上回った。ライドシェアと出前などの宅配サービスに対する安定した需要が追い風となった。

重機械メーカーのキャタピラーは3%高。第2・四半期利益が予想を上回った。北米で需要が鈍化しているものの大型掘削機などの値上げが寄与した。

<金先物> 米金利とドル指数の上昇によって投資妙味が薄れ、3営業日続落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比12.80ドル(0.52%)安の1オンス=2431.60ドル。

<米原油先物> 世界的な株価回復で過度のリスク回避姿勢が和らぐ中、中東地域の紛争拡大への懸念などを背景とした買いに支えられ、4営業日ぶりに反発した。米国産標準油種WTIの中心限月9月物の清算値(終値に相当)は前日比0.26ドル(0.36%)高の1バレル=73.20ドル。10月物は0.14ドル高の72.34ドルだった。

ドル/円 NY終値 144.30/144.35

始値 144.93

高値 145.45

安値 144.06

ユーロ/ドル NY終値 1.0930/1.0933

始値 1.0907

高値 1.0934

安値 1.0904

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 107*11.00 4.1906%

前営業日終値 109*16.00 4.0710%

10年債(指標銘柄) 17時05分 103*26.00 3.9014%

前営業日終値 104*25.50 3.7830%

5年債(指標銘柄) 17時05分 101*05.00 3.7432%

前営業日終値 101*22.00 3.6270%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*23.13 3.9915%

前営業日終値 100*29.63 3.8850%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 38997.66 +294.39 +0.76

前営業日終値 38703.27

ナスダック総合 16366.86 +166.77 +1.03

前営業日終値 16200.08

S&P総合500種 5240.03 +53.70 +1.04

前営業日終値 5186.33

COMEX金 12月限 2431.6 ‐12.8

前営業日終値 2444.4

COMEX銀 9月限 2721.6 +0.9

前営業日終値 2720.7

北海ブレント 10月限 76.48 +0.18

前営業日終値 76.30

米WTI先物 9月限 73.20 +0.26

前営業日終値 72.94

CRB商品指数 270.1518 +1.3598

前営業日終値 268.7920

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