ロシア主要行、中銀に人民元流動性不足の対策要望
ロイター / 2024年9月6日 13時50分
Elena Fabrichnaya
[モスクワ 5日 ロイター] - ロシアの主要銀行が、中央銀行に対して人民元の流動性不足に対策を講じてほしいと要望している。
モスクワ証券取引所(MOEX)では、西側諸国による制裁後にドルとユーロの為替取引が停止し、人民元が最も売買される外貨となった。人民元の主な供給ルートは、中銀による毎日の売却やスワップ、輸出企業の売りだ。
中銀は過去1カ月に1日当たり73億ドル相当の人民元を売却してきたが、財務省が発表した計画では今後数カ月の1日当たりの売却規模は2億ドル相当に落ち込むことが判明。これを受けて4日のMOEXでは、ルーブルが人民元に対しておよそ5%も急落した。
国営石油大手ロスネフチによる150億元の社債売り出しも、市場からの人民元吸い上げにつながった。
こうした中で最大手行ズベルバンクのゲルマン・グレフ最高経営責任者(CEO)は「われわれは人民元建て融資ができない。それに伴う外貨ポジションをカバーする手持ちがないからだ」と語り、中銀は市場で積極的に動く必要があると強調した。
国内第2位の対外貿易銀行(VTB)のアンドレイ・コスティンCEOは「中銀は何かできると思う。スワップを通じて流動性を増やすことが不可欠だと理解してほしい」と述べるとともに、輸出業者も人民元を売るべきだと訴えた。
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