米コロナ追加対策協議続く、規模など巡り溝埋まらず
ロイター / 2020年8月7日 8時36分
米共和党上院トップのマコネル院内総務は6日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による影響に対処するために、米経済には「さらなる後押し」が必要と述べた。7月撮影(2020年 ロイター/TOM BRENNER)
[ワシントン 6日 ロイター] - 米政権と民主党指導部による新型コロナウイルス追加経済対策法案を巡る協議が続く中、共和党上院トップのマコネル院内総務は6日、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)による影響に対処するために、米経済には「さらなる後押し」が必要だと述べた。与野党協議は法案の規模や内容を巡ってなお溝が埋まっていない。
トランプ大統領は同日、家賃未払いによる立ち退きの猶予や失業給付金などに的を絞った大統領令を策定していると表明。学生ローン返済猶予や給与税減税なども盛り込まれるとした。[nL4N2F84Q2]
ムニューシン財務長官とメドウズ大統領首席補佐官は、民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務と再び協議に入っている。
上院議員の多くはすでにワシントンを離れたが、4者は合意を目指して協議を継続。合意に至れば、上院議員をワシントンに呼び戻して採決が行われる可能性もある。
メドウズ氏は協議開始前に記者団に対し、法案の全体の規模で合意する必要があると強調し、この点で一致しなければ「その先の対話をするインセンティブはほとんどない」と述べた。
民主党が3兆4000億ドル規模の法案を求めているのに対し、共和党は先週、1兆ドルの案を提示した。
シューマー氏は協議の期間を巡り「われわれは期限を設定していない」と語った。
ペロシ氏は記者会見で、パンデミックによる失業者の命綱となっている週600ドルの失業給付金を復活させることは譲らないと強調した。7月末に期限を迎えた失業給付金の上乗せ措置を巡っては、労働意欲を削ぐとして共和党が上乗せ額の減額を求めている。
ペロシ氏は、交渉が継続している間に一時的な解決策で合意するという共和党の提案を拒否したほか、家賃未払いによる立ち退き猶予を延長する大統領令については発令を望むと述べた。
マコネル氏はCNBCで、追加支援策が必要という点で米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長やムニューシン財務長官と見解を共有しているとし、「追加の合意が求められている。米経済にはさらなる後押しが必要だ」と語った。
また、失業給付の支給額は減らすべきとしたほか、追加支援策には新型コロナ禍で活動を再開する企業や学校などを訴訟から守る免責条項を含める必要があると改めて主張した。
上院での審議は来週から再開されるが、何らかの採決がある場合には少なくとも24時間前に通知するとした。
共和党のシェルビー上院議員は記者団に対し「合意に至らないかもしれない。多くの悲観的な見方がある」と語った。
*内容を追加しました。
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