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米エリオットがソフトバンク株取得、株価押し上げへ改革要求=関係筋

ロイター / 2020年2月7日 10時13分

物言う投資家として知られる米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントがソフトバンクグループの株式を取得し、株価上昇に向けた方策を協議していると、関係筋が明らかにした。2017年7月撮影(2020年 ロイター/ISSEI KATO)

[ニューヨーク 6日 ロイター] - 複数の関係筋によると、物言う投資家として知られる米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントは、ソフトバンクグループ<9984.T>の株式約30億ドル相当を取得し、株価押し上げに向けた改革を要求している。

エリオットは数年にわたってソフトバンク株を保有してきたが、昨年終盤に保有を拡大。現時点で保有比率は約3%という。

ソフトバンクは、株価が保有資産の価値を著しく下回っているとの批判を受けやすい。時価総額は6日時点で約900億ドルだが、中国の電子商取引大手アリババ・グループ や米携帯電話大手スプリント 、日本での携帯電話事業の保有株の時価総額約2100億ドルを大幅に下回る。

関係筋によると、エリオットはソフトバンクの経営陣と協議を行い、約200億ドルの自社株買いのほか、取締役会の独立性と多様性を高めるとともに透明性を改善し、ガバナンスを強化するよう求めている。

エリオットの広報担当者は、ソフトバンクへの多額の投資について「同社の資産ポートフォリオが市場で著しく過小評価されているという強い確信を反映している」と説明。「エリオットはソフトバンクの経営陣と協議し、同社の本来の価値に対する過小評価の大幅な是正に向け、建設的に協力している」と語った。

ソフトバンクの広報担当は「会社に関する見解に関して株主とは常に建設的な議論を続けており、一般投資家がわが社の株価を非常に過小評価しているという考えには完全に同意する」と述べた。

エリオットのソフトバンク株取得については米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が先行報道していた。

関係筋によると、エリオットはソフトバンクが保有する上場株の小規模な売却により自社株買いの資金を調達し、かなりの割安水準で自社株買いを実施できるとみている。

エリオットは、ソフトバンクの意思決定プロセスに関しても改革を求めているが、孫正義会長兼社長の株式保有に異議を唱える計画はないという。孫氏はソフトバンク株25%を保有している。同社の重要な決定には株主の3分の2の支持が必要。

また協議では、同グループ傘下の「ビジョン・ファンド」における投資決定プロセスの改善も焦点になっている。

*内容を追加しました。

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