情報BOX:九州豪雨でトヨタやマツダなどの工場が操業停止
ロイター / 2020年7月7日 19時4分
7月7日、九州地方を襲った豪雨は、企業の生産活動に大きな影響を与えた。同地方に生産拠点を構える自動車関連メーカー各社は従業員の安全などを考慮し、6日の操業を見合わせた。写真は熊本で5日撮影(2020年 ロイター)
[東京 7日 ロイター] - 九州地方を中心に襲った豪雨は企業の生産活動に大きな影響を与えた。同地方に生産拠点を構える自動車関連メーカー各社は従業員の安全などを考慮し、6日の操業を見合わせた。7日は一部で再開の動きもみられるものの、休止している工場もある。エレクトロニクス関連でも一部を除き、豪雨で一時停止した拠点が操業を再開し始めている。主な工場の稼働状況は以下の通り。
*トヨタ自動車<7203.T>
――福岡県の生産子会社、トヨタ自動車九州(宮若市)の宮田(同)、苅田(苅田町)、小倉(北九州市)の3工場の稼働を6日午後9時から停止。従業員や取引先の安全確保を最優先し、物流の停滞などを考慮した。7日の操業も終日見合わせる。8日は午前11時から稼働再開の予定。人的・物的被害はない。
*ダイハツ工業
――福岡県の久留米工場(久留米市)と大分県の大分中津工場(中津市)の稼働を6日午後3時から停止。両工場とも7日朝から操業再開済みで、生産台数に大きな影響はなし。人的・物的被害はない。
*マツダ<7261.T>
――広島県の宇品工場(広島市)を6日午前11時45分から、山口県の防府工場(防府市)を午後3時から操業停止。従業員や取引先の安全を確保するため。JR西日本<9021.T>の運転見合わせなどの影響も考慮した。両工場は、7日午後0時45分に再開したが、同日の夜勤操業は停止する。あす以降は、通常通り操業する予定だが、交通インフラや災害状況などを見極め対応していく。人的・物的被害はない。
*ブリヂストン<5108.T>
――福岡県の久留米工場(久留米市)と甘木工場(朝倉市)、佐賀県の鳥栖工場(鳥栖市)が6日午後から夜勤まで操業停止。同3工場は通常24時間3交代制で稼働しており、7日は終日操業を見合わせた。8日の操業については現時点では未定。従業員が安全に通勤できるかどうか、天候などの状況をみながらあす早朝に最終判断する。人的・物的被害はない。
*ルネサスエレクトロニクス<6723.T>
――半導体の組み立て・検査を担う錦工場(熊本県球磨郡)の操業について、従業員の安全確保の観点から4ー5日に一時停止したが、人的・物的被害はなく6日から稼働を再開した。
*パナソニック<6752.T>
――インダストリアルソリューションズ社のセンサーを手掛ける鹿児島の拠点(鹿児島県南さつま市)は6日を振替休日扱いとし、7日は通常稼働。コンデンサーを扱う熊本の拠点(熊本県玉名郡)は6日は通常稼働だったが、7日は道路の一部通行止めなどで従業員の出社が困難なため、自宅待機や在宅勤務を指示。建物・設備などへの被害はない。
*三井金属<5706.T>
──大牟田地区の事業所内の一部生産ラインで操業を停止。工場内で冠水。
*サッポロホールディングス<2501.T>傘下のサッポロビール
──大分県の九州日田工場(日田市)での製造を停止。設備の破損はなし。従業員を自宅待機としているため。8日には製造再開の予定。
*東海カーボン<5301.T>
──半導体や太陽電池に使われる黒鉛材料を生産している熊本県の田ノ浦工場(芦北町)が4日午前から操業を停止中。工場内の黒鉛化炉に雨水が侵入し、水蒸気爆発による火災が発生したため。5日午前6時ごろにおおむね鎮火し、人的被害はなかった。設備全体への被害、今後の生産再開時期、部品調達への影響に関する情報収集には今週いっぱいかかる見込み。
*日本製紙<3863.T>
――新聞用紙や印刷用紙を製造する八代工場(熊本県八代市)が4日午前から操業を停止中。豪雨の影響により、製造工程で使用する球磨川の水の濁りがひどく、取水できないため。ただ、建屋や倉庫、製造設備の浸水被害などはなく、在庫も十分あり、通常通り出荷しているという。人的被害も確認されていない。
*内容を追加しました。
(新田裕貴、白木真紀、平田紀之、山崎牧子、清水律子)
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