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アングル:巣ごもり関連株が再評価、業績期待上回り現実買いに

ロイター / 2020年10月7日 14時0分

 10月7日、「巣ごもり消費」関連株が再評価されている。写真は東京証券取引所で2日撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

水野文也

[東京 7日 ロイター] - 「巣ごもり消費」関連株が再評価されている。従来から新型コロナウイルスの影響で需要が高まると予想されていたが、実際に期待を上回る業績が明らかになってきたことで、「理想買い」から「現実買い」のステージにシフトしてきた。日本株全体は米国政治情勢の影響を受け不安定化しているだけに、業績好調な個別銘柄に買いが集中している。

7日の東京株式市場では、2021年2月期の業績見通しについて、従来の未定から大幅増益になると前日発表したOlympicグループ<8289.T>が、前場の東証1部で値上がり率第1位。業績予想の上方修正を発表したコジマ<7513.T>も逆行高となっている。

両銘柄とも、コロナショック以降、巣ごもり関連として注目され、株価も上昇していたが、市場コンセンサスを上回る業績内容だったことが好感されている。「もともと良くなると分かっていたのが、想像以上だったことで改めて評価された」(野村証券・エクイティ・マーケットストラテジストの澤田麻希氏)という。

首都圏中心にスーパーマーケットなどを展開するOlympicグループの21年2月期の連結当期利益見通しは前年比8.9倍の30億円。同社では巣ごもり需要で衛生関連商品や内食・中食需要を取り込むことができたとしている。コジマは、テレワークで使用するパソコンや周辺機器の需要が急増したことに加えて、テレビ、ゲーム機、調理器具などの「巣ごもり」に役立つ商品も好調に推移したと背景を説明した。

業績好調の要因は、巣ごもり需要による売上高増加だけでなく、コスト低下の効果も出ているようだ。2日に好決算を発表したニトリホールディングス<9843.T>では、緊急事態宣言の影響を踏まえた店舗の臨時休業や営業時間の短縮などで、賃借料や広告宣伝費の割合が減少。こうしたコスト削減が寄与した。

マーケット全体としては、米国の追加経済対策の行方に暗雲が漂うなど、不透明感が強くなっているが、市場では「新しい生活様式の中で巣ごもり需要はしばらく続くとみられるだけに、関連銘柄への物色が株価を支える要因になる」(証券ジャパン調査情報部長の大谷正之氏)との見方も出ている。

業績期待銘柄の株価には、期待先行の「理想買い」を経て、現実の業績を評価する「現実買い」に移る2段階のステージがある。これから内需関連企業の決算発表が本格化する中で、吟味されていくことになりそうだ。

(編集:伊賀大記、内田慎一)

*見出しの体裁を修正して再送します。

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