日経平均は続伸、約5カ月ぶりに3万円台を一時回復
ロイター / 2021年9月7日 16時4分
[東京 7日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。前日までの好地合いを引き継いで幅広く物色され、立ち会い時間中としては、4月9日以来、約5カ月ぶりとなる3万円台回復となった。
3万円回復後は伸び悩んだものの、依然として政策一新期待や、新型コロナウイルスの感染者減少が材料視されている。東証1部の売買代金は連日の3兆円超えとなる大商い。TOPIXは連日の年初来高値更新となった。
6日の米国株式市場はレーバーデーのため休場だったものの、時間外取引で日経平均先物が3万円の乗せたことを受け、相場全体は上値追いでスタート。現物も3万円を回復したが「目標達成感が生じているほか、これまでの上昇が急だったために、利益確定売りが出やすい」(国内証券)との声が聞かれ、前場中盤から高値圏でのもみあいとなった。
基調転換のきっかけになった、菅首相退陣に伴う政策の一変に対する期待感が強気に傾斜させる一方、新型コロナウイルスの感染者数の減少も買い材料になっている。市場では「東南アジアも感染者数がひと頃に比べて落ち着き、これがサプライチェーンに対する不安感を後退させている」(三菱UFJモルガンスタンレー証券・チーフ投資ストラテジストの藤戸則弘氏)との指摘もあり、4割減産で急落以降、調整を余儀なくされていたトヨタ自動車が8月13日以来の1万円回復となった。
さらに、ドイツテレコム株式取得で後場に入ってソフトバンクグループが上昇に弾みを加えるなど、8月までの停滞相場で重さを象徴していた銘柄が活況となったことが、一段との地合いの好転を印象付けた。
TOPIXは1.09%高。東証1部の売買代金は、3兆4335億0100万円と引き続き活況を呈している。東証33業種では、空運業、情報・通信業、陸運業などの上昇が目立ち、値下がりは紙・パルプなど3業種だった。
個別では、キーエンスが大幅高となる一方、東洋製缶グループホールディングスが急落するなど、日経平均の新規採用・除外銘柄の株価が明暗を分けた。ソニーグループなど主力銘柄に堅調を保つものが多いが、商船三井が利益確定売りにさえない。
東証1部の騰落数は、値上がり1477銘柄に対し、値下がりが602銘柄、変わらずが110銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 29916.14 +256.25 29883.92 29838.43
─30048.23
TOPIX 2063.38 +22.16 2056.45 2054.44
─2071.28
東証出来高(万株) 125738 東証売買代金(億円) 34335.01
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