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中国10月輸出、伸び縮小でも予想上回る 国内経済下支え

ロイター / 2021年11月8日 7時17分

11月7日、 中国税関総署が発表した10月の貿易統計は、輸出(ドル建て)の伸びが前年同月比27.1%と前月から縮小したものの、市場予想を上回った。上海で2020年10月撮影(2021年 ロイター/Aly Song)

[北京 7日 ロイター] - 中国税関総署が7日発表した10月の貿易統計は、輸出(ドル建て)の伸びが前年同月比27.1%と前月から縮小したものの、市場予想を上回った。年末商戦に向けた世界的な需要の高まりや電力不足の緩和、供給網混乱の改善などが寄与した。

一方、輸入は予想を下回った。内需の全般的な弱さを示している可能性がある。

輸出は9月の28.1%増から減速した。ロイターがまとめたアナリスト予想は24.5%増だった。

ピンポイント・アセット・マネジメントのチーフエコノミストは「輸出が景気減速を緩和するバッファーとなっており、政府は財政・金融政策の緩和を年末まで待つ余裕がある」との見方を示した。

最近の統計によると製造業の活動が鈍化しているが、政府の積極的な介入策により供給網の制約や電力不足は緩和されつつある。

李克強首相は2日、中国経済が新たな下押し圧力に直面しているとの認識を示し、政府は産業部門に対する支援措置を講じると表明した。

10月の輸入は前年比20.6%増と9月の17.6%増から拡大したが、予想の25%増を下回った。

数量ベースの原油輸入は2018年9月以来の低水準となり、石炭輸入は国内生産が増えたことから減少した。鉄鉱石も需要減により2カ月連続で減少した。

一方、ゴールドマン・サックスがまとめた金額ベースの原油輸入は前年比56.3%増と、前月の34.9%から伸びが加速。石炭輸入も292%増と、前月の234%から増加ペースが加速した。世界的なエネルギー供給不安や新型コロナウイルス危機後の景気回復でコモディティー価格が上昇したことが背景にある。

10月の貿易黒字は845億4000万ドルと市場予想の655億5000万ドルを上回り、過去最高水準を記録した。9月は667億6000万ドルだった。

ロイター算出の対米貿易黒字は407億5000万ドルと、9月の420億ドルから縮小した。

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