米軍、豪州でプレゼンス強化へ 閣僚協議後に国防相が方針
ロイター / 2024年8月7日 14時23分
8月6日、オーストラリアのウォン外相は、マールズ国防相と共に米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官と会談し、インフラ、持続可能な開発、サイバースペース、安全保障、紛争予防について協議したと明らかにした。写真は米豪の外務・国防相。米メリーランド州 アナポリス で撮影(2024 ロイター/Kevin Mohatt)
Kirsty Needham
[シドニー 7日 ロイター] - 豪政府は米メリーランド州アナポリスで米国と外務・国防担当閣僚協議(AUSMIN)を開いた。両国は協議後、インド太平洋地域の同盟国に供給する誘導兵器を来年から共同で製造するほか、オーストラリアにおける米軍のプレゼンスを強化する方針を示した。
オースティン米国防長官はオーストラリアに駐留する米軍のローテーション部隊増強に向け豪州北部の基地で活動する海洋哨戒機や偵察機を増派し、爆撃機を交代で配備する頻度も引き上げると説明した。
オーストラリアに米軍基地はないが、北部ダーウィンに米海兵隊ローテーション部隊が毎年、6カ月間駐留している。米国はまた、オーストラリア軍の基地内に米海兵隊や、不定期に訪れる米飛行隊のための施設を建設している。
マールズ豪国防相は、国内の米軍プレゼンスがインド太平洋地域の抑止力に寄与したと指摘。ウクライナで使われる誘導多連装ロケットシステム「GMLRS」を含む誘導兵器の共同製造を来年開始すると述べた。
協議にはオーストラリアのウォン外相と米国のブリンケン国務長官も参加。インフラ、持続可能な開発、サイバースペース、安全保障、紛争予防について協議した。
協議後の共同声明は、日本がダーウィンで行う米海兵隊との共同訓練を増やすとし、米豪両国がフィリピンの排他的経済水域(EEZ)で定期的に訓練を実施するとした。
インド洋の豪領ココス諸島にも初めて言及し、オーストラリアによる現地インフラ整備計画を米国が歓迎し、支持するとした。
また、台湾周辺での中国軍の活動と南シナ海における中国の過度の海洋権益主張に対する懸念を表明。フィリピンの排他的経済水域内で合法的に操業するフィリピン船舶に対する中国の危険かつエスカレートする行動を深刻に懸念しているとした。
ウォン氏は記者会見で「われわれは両国の連携と戦略的信頼の深さ、また両国の誠実な友情を目の当たりにした」と述べた。
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