中国7月輸出は3カ月ぶり低い伸び、予想下回る 輸入は堅調

　中国税関総署が７日発表した７月の貿易統計によると、輸出は前年同月比７．０％増と前月から減速し、４月以来の低い伸びにとどまった。写真は中国山東省の青島港で２０２２年９月撮影（２０２４年　ロイター/China Daily）

Liz Lee　Ellen Zhang

[北京 ７日 ロイター] - 中国税関総署が７日発表した７月の貿易統計によると、輸出は前年同月比７．０％増と前月から減速し、４月以来の低い伸びにとどまった。同国の製造業の見通しに対する懸念が強まっている。

一方、輸入は７．２％増と堅調だった。

市場予想は輸出が９．７％増、輸入は３．５％増、６月は輸出が８．６％増、輸入は２．３％減だった。

ＩＮＧの大中華圏担当チーフエコノミスト、リン・ソン氏は「中国の輸出はベース効果により、目先１桁の伸びが続く可能性がある。だが、外需低迷や関税を踏まえると、今年下期の輸出はさらに圧力に見舞われるだろう」と述べた。

７月の輸入の伸びは３カ月ぶりの大きさとなった。

ＡＮＺの中国担当シニアストラテジスト、Xing Zhaopeng氏は、輸入の増加について、米国による半導体の対中輸出規制強化を見越して中国企業が半導体の購入を急いでいると指摘。「上向きの貿易サイクルが終わった可能性がある。第３・四半期は輸出入とも鈍化する見通しだ」と述べた。

貿易黒字は８４６億５０００万ドルに縮小。市場予想は９９０億ドル、６月は９９０億５０００万ドルだった。

アナリストは輸出の伸び悩みを懸念。米欧のほか、トルコやインドネシアなどの新興国も中国製品に対する関税の引き上げや他の貿易障壁の導入を進めている。