中国、24─25年も世界最大のＬＮＧ購入国に＝ＩＥＡ

Katya Golubkova　Yuka Obayashi

[広島 ７日 ロイター] - 国際エネルギー機関（ＩＥＡ）の貞森恵祐エネルギー市場・安全保障局長は７日、中国が今年と来年も世界最大の液化天然ガス（ＬＮＧ）購入国になるとの見通しを示した。産業用の需要が旺盛という。

同国は昨年、日本を抜いて世界最大のＬＮＧ購入国となった。

中国の天然ガス需要は１─８月に約１０％増加。主に産業部門が主導する形で２５年には２３年比で１６％増加する見通しという。広島で開催された会議で明らかにした。

貞森氏は、今年と来年の中国のエネルギー輸入が力強い国内需要の伸びを背景に過去最高を更新し、世界最大のＬＮＧ市場としての地位を固めると予想した。

中国はパイプラインを通じて天然ガスを輸入しているほか、国内でもガスを生産している。ＬＮＧ受け入れ基地もある。

貞森氏によると、ＩＥＡはインドのガス需要が今年９％近く増加すると予想。来年は８％増加する見込みという。経済成長を受けたエネルギー需要拡大や輸送産業の大量のガス消費が背景という。

同氏は、ロシア産ガスをウクライナ経由で輸送する契約が今年末で切れるため、今後の行方が冬を控えて大きな不透明要因になっているとも指摘した。