東南アジアの犯罪組織、テレグラムを多用 国連が報告書
ロイター / 2024年10月7日 18時41分
10月7日、国連薬物犯罪事務所(UNODC)は東南アジアの大規模な犯罪ネットワークが通信アプリ「テレグラム」を広範に利用しているとの報告書を公表した。写真はテレグラムのアプリのロゴ。2017年9月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
Poppy McPherson Tom Wilson
[バンコク 7日 ロイター] - 国連薬物犯罪事務所(UNODC)は7日、東南アジアの大規模な犯罪ネットワークが通信アプリ「テレグラム」を広範に利用しているとの報告書を公表した。
報告書によると、テレグラム上ではハッキングされたクレジットカードの詳細情報、パスワード、ブラウザーの履歴といったデータが公然かつ大規模に取引されているほか、サイバー犯罪に利用されるディープフェイクソフトやマルウエアも広く販売され、資金洗浄(マネーロンダリング)のサービスを提供する無認可の仮想通貨取引所もある。
報告書は「地下のデータ市場がテレグラムに移行しており、東南アジアを拠点とする多国籍組織犯罪グループに積極的にデータを売り込む業者が存在する強力な証拠」があるとしている。
東南アジアは、国境を超えて行われる組織的な詐欺の拠点となっており、中国の犯罪組織が人身売買された労働者を使って詐欺を働くケースが多い。UNODCによると、こうした詐欺産業の年間売上高は274億─365億ドルに達する。
犯罪組織は利益を上げるため、技術革新を迫られており、マルウエア、生成AI(人工知能)、ディープフェイクといった新しい技術や新しいビジネスモデルを詐欺に利用。UNODCは東南アジアの犯罪組織を顧客とするディープフェイクソフトの販売業者10社以上を特定した。
テレグラムを巡っては今年8月、投稿の監視・管理を行わず、犯罪活動を放置したとして、フランスの警察が創業者のパベル・ドゥーロフ最高経営責任者(CEO)を逮捕。
聯合ニュースによると、韓国警察もディープフェイクポルノを巡ってテレグラムに対する捜査を開始した。
この記事に関連するニュース
-
新薬物“ハッピーウォーター”とは?「強力で危険」 日本への影響も…拡大するミャンマー麻薬ビジネスの闇
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年10月20日 7時5分
-
チェック・ポイント・リサーチ、Amazonプライム感謝祭を前に会員を狙ったフィッシング攻撃と詐欺メールの増加を確認
PR TIMES / 2024年10月15日 15時45分
-
シンガポールのMulai社とCaccoが、東南アジアでのEC不正対策における協業を開始
PR TIMES / 2024年10月15日 15時0分
-
太平洋島しょ国、国際犯罪組織の拠点化も 国連が警鐘
ロイター / 2024年10月11日 13時26分
-
カジノ、売春、詐欺、何でもありの犯罪特区 ミャンマー辺境、中国人組織が強制労働も
共同通信 / 2024年10月5日 8時5分
ランキング
-
1ネタニヤフ氏私邸狙いドローン=ヒズボラ発射か―イスラエル
時事通信 / 2024年10月19日 20時51分
-
2「ガザはこの世の地獄」毎日子ども40人殺害 国連
AFPBB News / 2024年10月19日 17時2分
-
3初のG7国防相会合、ガザでの即時停戦要求…国連レバノン暫定軍への支援も盛り込み共同声明採択
読売新聞 / 2024年10月20日 0時29分
-
4北朝鮮派兵なら「戦闘拡大」=ウクライナで会見―仏外相
時事通信 / 2024年10月19日 22時1分
-
5ロシアに派遣された「北朝鮮兵」の動画、ウクライナ当局が公開「露は捨て駒として使うつもりだ」
読売新聞 / 2024年10月19日 20時48分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください