欧州首脳、ウクライナ支援継続呼びかけ 次期米政権にメッセージ
ロイター / 2024年11月8日 3時30分
欧州連合(EU)と周辺国でつくる欧州政治共同体(EPC)は7日、ハンガリーの首都ブダペストで首脳会合を開き、欧州の防衛力強化とウクライナ支援の継続を呼びかけた。同日撮影(2024年 ロイター/Marton Monus)
Philip Blenkinsop Andrew Gray
[ブダペスト 7日 ロイター] - 欧州連合(EU)と周辺国でつくる欧州政治共同体(EPC)は7日、ハンガリーの首都ブダペストで首脳会合を開き、欧州の防衛力強化とウクライナ支援の継続を呼びかけた。
首脳会合にはウクライナのゼレンスキー大統領を含む40カ国以上の首脳が参加した。欧州委員会のフォンデアライエン委員長らは、ロシアの侵攻を受けているウクライナに対する支援を継続する重要性を主張。米大統領選で返り咲きを決めたトランプ前大統領に対する明確なメッセージを発した。
フォンデアライエン氏は「世界の独裁者に対し、力の論理ではなく法の支配が重要だという明確なメッセージを送ることが、われわれ全ての利益になる」と述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、トランプ氏がどのような方針を取るか予測するのは尚早としながらも、欧州は力強い米国を必要としているおり、米国も力強い欧州を必要としていると語った。
フランスのマクロン大統領は「欧州は永遠に米国に安全保障を委ねることはできない」とし、欧州の防衛力強化を改めて主張。欧州は「肉食動物」に囲まれた弱い「草食動物」になってはならないと述べた。
米国のトランプ次期政権への対応で欧州が団結を迫られる中、欧州最大の経済大国ドイツで連立政権が崩壊。欧州議会のロベルタ・メツォラ議長は「強いドイツなしに欧州は強くなれない」と述べるなど、欧州では先行き不透明感が高まっている。
欧州政治共同体は2022年のロシアによるウクライナ全面侵攻開始を受け、EU加盟国と英国やウクライナなどの友好国を結びつけるために設立された。
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