BIS、トランプ政策巡る不確実性に警鐘 経済・中銀政策にリスク
ロイター / 2025年2月7日 10時55分
2月6日、国際決済銀行(BIS)のカルステンス総支配人は、トランプ米大統領の貿易戦争や規制緩和計画が経済や各国中央銀行にもたらすリスクについて警鐘を鳴らした。2021年3月、スイスのバーゼルで撮影(2025年 ロイター/Arnd Wiegmann)
Marc Jones
[ロンドン 6日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)のカルステンス総支配人は、トランプ米大統領の貿易戦争や規制緩和計画が経済や各国中央銀行にもたらすリスクについて警鐘を鳴らした。
メキシコ市で行った講演で、貿易を巡る動向が現在、顕著な懸念材料になっているが、財政政策、規制、移民政策、より広範な地政学的状況も全て大きな疑問を伴うと指摘。「このような広範にわたる政策の不透明感はいくつかの点で中銀に影響を及ぼす」と述べた。
企業が投資を延期し、消費者が高額な買い物を先送りすることで経済成長が打撃を受ける可能性が高いほか、関税を巡る不透明感から通貨や資産市場がここ数週間に大きく変動したことを踏まえると、金融市場のボラティリティーも高まると予想した。
その上で「資産価格の変動、特に通貨下落はインフレを助長する可能性がある」とし、中銀はインフレ抑制という本来の責務に沿った対応を貫く必要があると強調した。
緩和的な財政政策やさらなる債務拡大の可能性についても「極端なケースでは、公的債務の突然の価格調整によって金融安定が脅かされる恐れがある」と警告した。
また「米経済成長はこのところ、他の多くの地域よりはるかに強い」とし、「この状況が続けば(中銀の)政策設定の乖離(かいり)が広がり、資本フローや為替相場、世界の金融環境に影響が波及する可能性がある」と述べた。
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