経済に楽観的、金融システムには一部懸念も=FRB金融政策報告書
ロイター / 2025年2月8日 5時44分
Michael S. Derby
[7日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は7日、議会に半期ごとに提出する金融政策報告書を公表した。経済状況については楽観的な見方を示す一方、金融システムのいくつかの懸念事項について警告した。
FRBの報告書は、堅調でバランスのとれた雇用市場とインフレ圧力の低下を背景に、経済全体が好調であると説明。当局者はインフレ率を2%に戻すことに引き続き注力しており、金利政策の変更に関しては当局者は「今後のデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する」と指摘した。
金融システムについては、おおむね「健全かつ耐性がある」との認識を示す一方、「株式、社債、住宅用不動産など、さまざまな市場における評価はファンダメンタルズに比べて依然として高い」とも指摘。「バリュエーションはすでに高い水準からさらに上昇した。財務レバレッジに関連する脆弱性は依然として顕著だ」と警告した。
ただ、金融システムが経済に広範な脅威を与えているとは示唆していない。中規模企業や大規模企業、大半の世帯、地方自治体に対して「引き続き融資が幅広く利用可能」であると述べている。中小企業や信用問題を抱える企業に対する融資は「比較的厳しい」状況だとした。
また全体的な借り入れ水準に関しては、家計と事業会社の総負債水準は「過去20年間に比べて非常に低い水準まで引き続き低下傾向にある」と述べた。
トランプ大統領の貿易政策の見通しについては「市場参加者の中には、ここ数カ月のドル高の要因として米国の輸入関税引き上げの可能性を指摘する者もいる」とのみ指摘した。
さらに、生産性の高さが将来的にインフレ圧力を生じさせることなく経済成長を加速させる可能性があるとも述べた。人工知能(AI)技術はまだ生産性向上にあまり役立っていないとしているが、その影響は「AIの使用が広まるにつれて大きくなる可能性がある」としている。
金融政策の見通しについてはあまり指針を示さなかった。現在のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標4.25─4.50%は、政策ルールが示唆する水準と一致しているとした。
パウエルFRB議長は来週、議会で証言を行う。
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