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豪NAB、資金洗浄防止法の違反容疑で当局が捜査 株価2.6%安

ロイター / 2021年6月7日 12時17分

 豪銀大手ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)は7日、マネーロンダリング(資金洗浄)防止およびテロ対策法に対する重大かつ継続的な違反の疑いで、当局の捜査を受けていると発表した。 写真は同行のロゴ。2008年10月撮影(2021年 ロイター/Tim Wimborne)

[シドニー 7日 ロイター] - 豪銀大手ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)は7日、マネーロンダリング(資金洗浄)防止およびテロ対策法に対する重大かつ継続的な違反の疑いで、当局の捜査を受けていると発表した。

これを受けて罰金支払いの可能性やコンプライアンス費用の増加懸念が浮上し、株価は2.6%下落した。

オーストラリア金融取引報告・分析センター(AUSTRAC)は、さらなる調査を必要とする「重大な懸念事項」があったとしながらも、現時点では民事上の罰則を科すことは検討していないとした。

NABは今後も当局に協力していくとし、「NABは不審な活動を監視・報告し、オーストラリアの金融システムと同行および顧客の安全を確保する上で重要な役割を担っている。われわれは、これらの問題に関する我々のパフォーマンスをさらに改善する必要があると強く認識している」(マキューアン最高経営責任者(CEO))との声明を発表した。

JPモルガンのアナリストは、AUSTRACの捜査が一段と進めば、コンプライアンス費用の増加など、NABにとって重大な結果をもたらす可能性があると指摘している。

クレディ・スイスのアナリストは顧客向けリポートで、罰金を検討していないという当局の声明を市場は「無視」する可能性が高いとした上で「リスクは、指摘された問題よりも、正式な調査によって別の問題が発見される可能性にある」との見解を示した。

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