米10年債利回りが4カ月半ぶり低水準、ショートカバーとの見方も
ロイター / 2021年7月8日 1時25分
[7日 ロイター] - 7日の米債市場では一段と買い優勢となり、10年債利回りが一時1.296%と4カ月半ぶりの低水準を付けた。新型コロナウイルスの感染再拡大の可能性や世界経済の回復を巡る懸念が背景。
トレーダーによると、景気回復に伴い米債利回りが上昇するとの見方からショートポジションが積み上がっていたが、その巻き戻しが出ているという。
カンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャスティン・レデラー氏は「大半が単なるショートカバーだろう。コロナ禍からの脱出や経済再開、明確な消費、米連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和の縮小)を巡る議論に加え、ドットプロットを受けてFEBの利上げが早まるとの期待が高まっており、市場は金利上昇に傾いている」と述べた。
また、欧州銀行のトレーダーは、多くのファンドがストップロス注文の水準としていた1.40%を下回ったことで利回り低下に拍車がかかったとした。
ジェフリーズの短期金融市場エコノミスト、トム・シモンズ氏は「少なくとも10年債については前日にテクニカルな水準を突破したことは間違いなく、原油価格のボラティリティーと合わせ、ポジションの調整が必要だろう」と指摘。「成長率、雇用、インフレに対する期待は楽観的なものだったが、足元では何らかの理由で、特に労働市場に関し期待がやや高すぎたということが再認識されている」とした。
テンパスの外為ストラテジスト、ジュアン・ペレス氏は「最近の経済指標を見る限り『過熱』を示す内容は見当たらないため、FRBにテーパリングを視野に入れているメンバーがいたとしても、全体的には非常に緩和的な政策が維持されるとの感覚があり、利回り低下は予想されていた」とし、インフレ懸念は解消されたとした。
この記事に関連するニュース
-
アングル:米投資家、3年連続の株高に期待 懸念要因はインフレ
ロイター / 2024年12月23日 18時26分
-
NY市場サマリー(19日)ドル上昇、長期債利回り上昇 株ほぼ横ばい
ロイター / 2024年12月20日 7時39分
-
焦点:米FRBの利下げ予想後退、米株は金利上昇の逆風直面へ
ロイター / 2024年12月19日 15時48分
-
アングル:米債投資家が利下げ幅縮小に備え インフレ警戒で長期ゾーン回避
ロイター / 2024年12月17日 14時40分
-
日本の金利はどこまで上がるのか 正常性バイアスと「円金利急騰シナリオ」【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフグローバルストラテジスト】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年12月17日 11時30分
ランキング
-
1船井電機会長の即時抗告を却下 破産手続き巡り、東京高裁
共同通信 / 2024年12月26日 21時52分
-
2女川原発、営業運転を再開=福島第1と同型で初―東北電力
時事通信 / 2024年12月26日 18時46分
-
3企業の新規株式公開伸び悩む…5年ぶり90社割れ、大型上場目立ち新興・中小は見送り
読売新聞 / 2024年12月26日 23時30分
-
4為替相場 27日(日本時間 7時)
共同通信 / 2024年12月27日 7時0分
-
52024年の日本経済は“歴史的なことだらけ” 一方で景気回復の実感「全然ない」 課題に「中小企業の賃上げ」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年12月26日 17時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください