フィリピン「最も深刻な事案」、南シナ海の中国船衝突で
ロイター / 2024年3月7日 10時56分
フィリピン「南シナ海タスクフォース」のジョナサン・マラヤ報道官は6日、南シナ海で前日に起きた中国船との衝突はフィリピンにとってこれまでで最も深刻な事案だったと述べた。写真はフィリピン船を妨害する中国海警船。3月5日、南シナ海で撮影(2024年 ロイター/Adrian Portugal)
Mikhail Flores
[マニラ 6日 ロイター] - フィリピン「南シナ海タスクフォース」のジョナサン・マラヤ報道官は6日、南シナ海で前日に起きた中国船との衝突はフィリピンにとってこれまでで最も深刻な事案だったと述べた。
その上で中国が「意図的に問題を引き起こし」、「悪意を持ってデマをまき散らしている」と非難した。
フィリピン側は、中国海警局の船舶が放水銃を使用し、セカンド・トーマス礁(フィリピン名・アユンギン礁、中国名・仁愛礁)に座礁させた軍艦への補給任務を妨害したと指摘。放水銃を発射された船はガラスが割れ、4人が負傷したものの、乗船していた高官にけがはなかったという。
中国が自国の領域にフィリピンが侵入していると非難していることについて、フィリピンのテオドロ国防相は中国の主張に根拠はなく、同国の行動は「明らかに違法で、まさに野蛮」だと述べた。
米国防総省の報道官は「われわれは同盟国フィリピンと共にある」と述べた。
フィリピンと米国は相互防衛条約を結んでおり、攻撃を受けた場合は互いに防衛することを義務付けている。
フィリピンのマルコス大統領は条約を発動させる時でもなく、理由もないとしつつ、今回の事案は「大きな警戒感」を抱かせるものとの認識を示した。
中国外務省の報道官は、状況はおおむね安定しており、仁愛礁に関する中国の立場は一貫して明確だと述べた。
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