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米政府の中小企業向け融資、実行に遅れ

ロイター / 2020年4月8日 9時59分

 4月7日、トランプ米大統領は、新型コロナウイルス対策の一環で導入した中小企業向け融資枠(3500億ドル)について、ここ数日で約700億ドル分が「事実上、融資された」と述べたが、融資を申請した中小企業の多くはまだ資金を受け取っていないと話しており、政権関係者も実際の融資実行額を把握できていないようだ。写真は米首都ワシントンの連邦議会議事堂(2020年 ロイター/Jonathan Ernst)

[ワシントン 7日 ロイター] - トランプ米大統領は7日、新型コロナウイルス対策の一環で導入した中小企業向け融資枠(3500億ドル)について、ここ数日で約700億ドル分が「事実上、融資された」と述べたが、融資を申請した中小企業の多くはまだ資金を受け取っていないと話しており、政権関係者も実際の融資実行額を把握できていないようだ。

首都ワシントンでインド料理店の営業を中止した経営者は「素晴らしい対策だと聞いていたが、私が話した経営者はまだ誰も一銭も受け取っていないようだ」と述べた。

政権高官によると、中小企業向け融資制度を共同で運用している財務省と中小企業局(SBA)も、融資実行に関する公式なデータを把握していない。

ロイターは、ワシントンを拠点とする大手の銀行業界団体5つと米商業会議所にも取材したが、いずれも7日時点でデータはないと回答した。

ただ米国独立コミュニティー銀行家協会(ICBA)だけは、融資実行に関するデータの収集を進めているとし「会員銀行の1行がきょう融資を実行する予定だと答えた。これが私が聞いた最初の事例だ」(幹部)と述べた。

米銀大手ウェルズ・ファーゴ は7日、現時点でまだ融資は一切実行されていないと回答。JPモルガン とバンク・オブ・アメリカ はコメントを控えている。

中小企業向け融資制度は2兆3000億ドル規模の経済対策の一環で今月3日にスタートした。対象は新型コロナで打撃を受けた中小企業。同制度に参加する銀行を通じて政府保証付きの融資を申請でき、資金を雇用の維持に充てた場合、条件付きで元本の返済が免除される。

トランプ大統領は700億ドルが「融資された」と述べたが、銀行関係者によると、この数字は実際に融資された額ではなく、SBAの処理が終わった融資の額である可能性が高い。

多くの銀行はSBAと財務省が発行する融資許可証を待っている段階で、この書類がないと融資を実行できないという。

また、銀行が最初に使っていた記入用紙に不備があったことが判明したが、正しい用紙はまだ発行されていないとの情報もある。

SBAと財務省のコメントはとれていない。

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