アジア株式市場サマリー

ロイター / 2020年6月8日 19時50分

［８日　ロイター］ - 東南アジア株式市場は続伸して引けた。ジャカルタ市場が上げを主導。米雇用統計が予想外に改善したことを受け、早期の景気回復への期待が広がった。

ジャカルタ市場の総合株価指数は２．４８％高。約３カ月ぶりの高値で終了した。金融株が高かった。好調な四半期決算を好感し国営マンディリ銀行は８．３％高。

シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数（ＳＴＩ）は１．６５％高、バンコク市場のＳＥＴ指数は０．２１％高、両指数とも６営業日続伸。

シンガポール市場では金融株が相場を押し上げた。バンコク市場では、金融株や工業株が下落したものの、原油高を背景にエネルギー株が上昇した。

香港株式市場は、日中の高値から押し戻され、前日比ほぼ変わらずで引けた。素材株が買われたが、ヘルスケア株が売られた。

ハンセン指数は午前の取引で一時１％値上がりしていた。

素材株<.HSCIM>は２．２％高。中国の貿易統計が弱い内容となったことを受けて、追加の景気対策に対する期待が広がった。

ヘルスケア株<.HSCIH&>は１．８％安。先週７．６％値上がりしたこと受けて、利益確定の売りが出た。

中国の香港国家安全法に対する根強い懸念も相場の重しとなった。

複数の関係筋によると、ＨＳＢＣ、スタンダード・チャータード銀行、シティグループといった銀行で、香港の住民からオフショア口座の開設に関する問い合わせが増えている。

中国株式市場は上昇して引けた。同国の貿易統計が弱い内容だったことから、新型コロナウイルス流行の影響を和らげるための追加景気刺激策が打ち出されるとの期待が強まった。

金融指数<.CSI300FS>は０．５５％高。生活必需品指数<.CSI000912>は０．３５％高。不動産指数<.CSI000952>は１．１４％高。ヘルスケア指数<.CSI300HC>は１．３９％安。

深セン総合指数<.SZSC>は０．０２％高。深セン証券取引所の新興企業向け市場「創業板（チャイネクスト）」総合指数<.CNT>は０．５９％安。

ソウル株式市場は７営業日続伸して引けた。７営業日続伸は昨年９月以来の長さ。好調な米雇用統計を受け、迅速な経済回復への期待が高まった。

５月の米非農業部門の就業者数は予想に反し、２５０万９０００人増となった。前月は過去最大の減少を記録していた。新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の低迷が恐らく終わったとの兆候が示されことで、楽観的な見方が広がった。これを受け、各国政府が新型コロナに伴う規制を緩和する中、早期経済回復への期待が高まった。

一方、優良株のサムスン電子<005930.KS>は１．０８％安。同社グループの事実上のトップである李在鎔副会長が裁判所に出廷。李副会長は約２年前に釈放されたものの、新たな疑惑で再び身柄を拘束されるかどうか裁判所の決定が待たれている。

外国人投資家は７５億ウォン（約６２３万ドル）相当の買い越し。

終値前日比％始値高値安値コード

中国上海総合指数 2937.7712 + 6.9719 + 0.24 2941.9816 2950.0656 2934.2103 <.SSEC>

前営業日終値 2930.7993

中国ＣＳＩ３００指数 4021.955 +20.704 +0.52 4023.606 4050.221 4016.102 <.CSI300>

前営業日終値 4001.251

香港ハンセン指数 24776.77 +6.36 +0.03 25018.05 25018.78 24678.55 <.HSI>

前営業日終値 24770.41

香港ハンセン中国株指数 10008.88 -57.37 -0.57 10155.30 10155.30 9981.82 <.HSCE>

前営業日終値 10066.25

韓国総合株価指数 2184.29 +2.42 +0.11 2215.60 2217.21 2174.96 <.KS11>