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スペイン検察、前国王の捜査開始 サウジ鉄道計画巡り

ロイター / 2020年6月9日 4時18分

スペイン最高裁判所の検察局はカルロス前国王(右)がサウジアラビアの高速鉄道の契約に関わった疑いに関して捜査を開始した。パリで昨年6月撮影(2020年 ロイター/VINCENT KESSLER)

[マドリード 8日 ロイター] - スペイン最高裁判所の検察局はカルロス前国王がサウジアラビアの高速鉄道の契約に関わった疑いに関して捜査を開始した。

検察総長は8日に公表した声明で「前国王が不可侵権で保護されなくなった2014年6月以降、犯罪行為があったと立証するか反証するかを判断するための捜査だ」とした。

カルロス前国王は1970年代後半、民主化の立役者として国民の信が厚かったが、10年前からさまざまなスキャンダルが浮上し支持率が低下。14年に退位を強いられ息子のフェリペ6世が国王となった。

反腐敗検察局はこれまで、サウジアラビアのメッカとメディナの2都市を結ぶ高速鉄道の契約を11年にスペイン企業コンソーシアムが受注したことについて捜査していた。今回のカルロス前国王の捜査はこれに関連するもの。

現国王のフェリペ6世は3月中旬、父親のカルロス前国王からの相続財産を放棄すると発表。前国王の秘密のオフショア口座に関する疑惑が浮上したことから前国王に対する支給も停止した。

スイスのトリビューン・ド・ジュネーブ紙は、カルロス前国王が在位中にサウジアラビアから1億ドルを受け取った疑いがあると報道。これについて、スペイン王室はコメントの要請に応じなかった。

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