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米副大統領候補の討論会、コロナ対応など巡り政策中心に論戦

ロイター / 2020年10月8日 18時40分

 米副大統領候補の共和党ペンス副大統領と民主党ハリス上院議員によるテレビ討論会が7日、ユタ大学で行われ、トランプ政権の新型コロナウイルス対応などを巡り論戦が繰り広げられた。(2020年 ロイター/Brian Snyder)

[ソルトレークシティー(米ユタ州) 7日 ロイター] - 米副大統領候補の共和党ペンス副大統領と民主党ハリス上院議員によるテレビ討論会が7日、ユタ大学で行われ、トランプ政権の新型コロナウイルス対応などを巡り論戦が繰り広げられた。

両候補は約3.6メートルの距離を置き、アクリル板を挟んで対峙した。

先週行われた大統領候補のトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領によるテレビ討論会が非難の応酬で論戦がたびたび中断したのとは対照的に、今回は政策議論が中心だった。

ハリス上院議員は医療問題や経済、気候変動から外交に至るまで幅広い分野でトランプ政権の政策を批判。対するペンス副大統領は防戦を強いられた。

<新型コロナへの対応>

ハリス氏は「米国民は我が国の政治史上、最悪の失政を目撃した」と論戦の口火を切った。

ペンス氏はこれに対し、「新型コロナウイルス流行の責任は中国にある」とし、1月下旬の中国への渡航禁止決定など政権の新型コロナ対策を擁護。「トランプ大統領は感染拡大のごく初期から、米国民の健康を第一に考えていたことを知ってもらいたい」と応じた。

トランプ政権が先月、最高裁判事指名を発表するためホワイトハウスで開いた式典では、マスク着用や対人距離の確保などの感染対策がほとんど取られず、その後トランプ氏をはじめとする複数の出席者かコロナに感染している。

ペンス氏は討論会でこれについて質問されると、式典が屋外で行われたことに言及。連邦政府敷地内でのマスク着用義務化や全国民にマスク着用を推奨する考えを示したハリス氏とバイデン氏に矛先を向け、国民が健康について自ら選択する自由を尊重していないと批判した。

一方、ハリス氏は、トランプ氏が新型コロナを軽視し続けてきたことを踏まえ、「国民に真実を語るときは国民を尊重すべき」と言い返した。

<オバマケアと納税問題>

ハリス氏はトランプ政権が新型コロナ流行のさなかに医療保険制度改革法(オバマケア)を無効化しようとしていると批判。無効化されれば、保険会社は持病を理由に加入を断ることができてしまうと述べた。一方、ペンス氏はオバマケアは「大失敗」と指摘した。

ハリス氏はまた、トランプ氏が大統領就任後、年間750ドルの連邦税しか納めなかったとの報道について、「最初に聞いた時は『75万ドルの間違いでしょ』と本当に聞き返したぐらいだ」と述べてトランプ氏を激しく非難した。

ペンス氏はハリス氏の攻撃をかわすため、経済や税制を論戦の中心に据えようと試みた。「バイデン氏は就任初日に増税することになる」と強調。これに対しハリス氏は、バイデン氏は年間所得が40万ドルを下回る人々には増税しないと約束していると反論した。

ペンス氏はまた、バイデン氏が環境負荷の大きいフラッキング(水圧破砕)を禁止し、地球温暖化対策の先進的な政策目標「グリーン・ニューディール」を受け入れることになると主張。バイデン氏はどちらの動きにも否定的な立場を示している。

<コロナワクチン>

先週の大統領候補討論会と同様、この日もコロナ流行とその後の景気悪化が議論の大部分を占めた。

コロナワクチンの問題についてハリス氏は、トランプ氏の言葉ではなく医療従事者の言葉のみを信じると強調。「医師がワクチン接種を勧めるなら無論、私は最初に接種を受ける。しかしトランプ氏がわれわれに接種を勧めても、受けない」と述べた。

ペンス氏は、ハリス氏がワクチンへの国民の信頼感を損ねていると批判。「人々の生命に関し、政治に走るのはやめるべきだ」と訴えた。

<人種問題>

米国の二大政党の正副大統領候補として初めての黒人女性であるハリス氏は、人種問題でもペンス氏を批判。トランプ氏が先週の討論会で白人至上主義者をはっきり糾弾しなかったことを非難した。

これに対しペンス氏は、メディアがトランプ氏の発言を文脈から外れて取り上げていると指摘。トランプ氏は人種差別グループを繰り返し否定してきたと述べた。

<有事の資質>

トランプ氏が新型コロナに感染したこと、トランプ・バイデン両大統領候補がともに70代であることから、有事の際に大統領の代わりが務まるか、副大統領候補の資質も注目された。

ペンス氏(61)とハリス氏(55)は討論会で、必要な場合には大統領職を引き継ぐ能力があると訴えた。だが、両氏は特定の質問への回答を避けて持論を展開する姿が見られたほか、失言を避けることに徹しており、討論会を機にバイデン氏優勢の選挙戦の流れが大きく変わる可能性は低いとみられる。

副大統領候補による討論会はこの1回のみ。大統領候補による討論会は10月15日と22日に予定されている。

*一部サイトで正しく表示されなかったため、再送します。

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