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投資の新興企業、自動車製造現場ですでに活躍=トヨタⅤC幹部

ロイター / 2021年3月8日 18時2分

 トヨタ自動車のベンチャーキャピタル、トヨタAIベンチャーズのマネージング・ダイレクター、ジム・アドラー氏は、投資先であるスタートアップ企業の技術は「空飛ぶ車」などの次世代モビリティだけでなく、トヨタの自動車の製造現場にも導入され、活用されていると語った。写真はトヨタ自動車のロゴ。ニースで2019年4月撮影(2021年 ロイター/Eric Gaillard)

[東京 8日 ロイター] - トヨタ自動車のベンチャーキャピタル(VⅭ)、トヨタAIベンチャーズ(TAIV)のマネージング・ダイレクター、ジム・アドラー氏はこのほどロイターとのインタビューに応じ、投資先であるスタートアップ企業の技術は「空飛ぶ車」などの次世代モビリティだけでなく、トヨタの自動車の製造現場にも導入され、活用されていると語った。

米シリコンバレーに拠点を置くTAIVは、トヨタ子会社で人工知能(AI)などの研究開発を進める米トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)が2017年に設立。TAIVは1億ドルずつの1号・2号ファンド、総額2億ドルを運用しており、これまでにアーリーステージ(立ち上げ前後の初期段階)にある企業36社に投資している。

アドラー氏によると、トヨタの現場ですでに活用されているのは先進的なサプライチェーン・マネジメントや生産ラインでのロボットに関する技術。例として、工場の1ラインで学習したことをAIを使ってトヨタの世界中の工場と共有する技術や、サプライチェーン上の部品をトラッキング(追跡)する技術を挙げた。

TAIVのメンバーは15人で、そのうち半数は投資先企業のサポートに従事している。TAIVとトヨタ本社は密接に連携はしているが、投資の判断についてはTAIVに委ねられており、トヨタからは一定の独立性を確保しているという。

アドラー氏は、TAIVが「外の世界とトヨタ内の世界の間」に位置しているとしたうえで、その役割を「外からの影響力をトヨタ内に取り込む半透過性の膜のようなもの」と表現した。

TAIVのこれまでの投資先はAIや自動運転、ロボティクス関連の新興企業が中心で、例えば、自動運転車ソフトウェア会社の米Nauto、生産現場のAI・ビデオ分析会社の米Drishti、「空飛ぶタクシー」の開発を手掛ける米Joby・Aviationなどがある。

トヨタは今年、アーリーステージの次の成長段階にある企業に投資をする総額8億ドル規模の新たなVCファンド「ウーブン・キャピタル」を設立。TAIVが投資した企業のさらなる成長投資なども行う予定だ。

投資家の関心が自動運転車などにシフトする中、トヨタや独フォルクスワーゲンなど多くの自動車メーカーが自社のAIの優位性を高めるため、スタートアップ企業に資金を投じている。

(山崎牧子、白木真紀)

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