感染第2波のインド、ワクチン不足で政府に不満高まる
ロイター / 2021年4月9日 8時17分
4月8日、インドでは新型コロナウイルスの感染が再拡大し、感染の第2波に直面している。モディ首相は国内各州の代表と会談したが、州政府からは、ワクチン不足に対する不満の声が相次いだ。写真はワクチンの在庫切れを知らせる張り紙、ムンバイの接種施設で撮影(2021年 ロイター/Francis Mascarenhas)
[ニューデリー 8日 ロイター] - インドでは新型コロナウイルスの感染が再拡大し、感染の第2波に直面している。モディ首相は8日、国内各州の代表と会談したが、州政府からは、ワクチン不足に対する不満の声が相次いだ。
インドは新型コロナワクチンの世界最大生産国で、各国にもワクチンを輸出している。国内の累計接種回数は約9200万回と米中に次ぐ水準だが、人口当たりで見ると接種率は多くの国を下回る。
モディ氏とビデオ会談を行った各州政府代表は、感染の第2波を封じ込めるため、現在45歳以上と医療従事者に限定されている接種対象を若年層にも広げるよう求めた。
一方、モディ氏は「一夜にして大きなワクチン工場を設立できるわけではない」と述べ、「都市部では多くの住民が貧困者や高齢者だ。こうした人に優先的にワクチンを接種すべきだ」と主張した。
保健省は、接種対象者分の十分なワクチンを確保していると説明しているが、商都ムンバイがあるマハラシュトラ州など一部の州ではワクチン不足で接種施設が閉鎖されている。
国内の感染者は約1290万人と、米国とブラジルに次いで高水準。死者は16万6862人に達している。
感染者急増を受けてマハラシュトラ州など一部の州は、夜間の外出を禁止し、ショッピングモールや飲食店などを閉鎖した。
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