米タイソン・フーズが予想に反し赤字、通期売上高見通し引き下げ

５月８日、米食肉加工大手タイソン・フーズが発表した第２・四半期（１─３月）の調整後１株損益は、アナリスト予想（０．８０ドルの黒字）に反して０．０４ドルの赤字になり、株価は急落した。写真は同社のチキンナゲット製品。ニューヨークで２０２１年１１月撮影（２０２３年　ロイター/Andrew Kelly）

［８日　ロイター］ - 米食肉加工大手タイソン・フーズが８日発表した第２・四半期（１─３月）の調整後１株損益は、アナリスト予想（０．８０ドルの黒字）に反して０．０４ドルの赤字になり、株価は急落した。

物価高騰局面で消費者が食肉への支出を切り詰めて需要が鈍化した上に、家畜の供給減少に伴う仕入れ費用の上昇や飼料コストの増加が収益を圧迫した。

こうした中で同社は、通期の売上高見通しを５５０億─５７０億ドルから５３０億─５４０億ドルに引き下げた。

ドニー・キング最高経営責任者（ＣＥＯ）は、牛肉と豚肉、鶏肉の各事業が同時に試練にさらされるという異例の環境だったと指摘。「１─３月期が困難な状況に見舞われたのは確かだ」と述べた。

１─３月期の牛肉と豚肉の平均販売価格はそれぞれ５．４％と１０．３％低下。特に牛肉については需要減退で消費者にコスト増加分を転嫁するのが難しくなっているという。

ジョン・Ｒ・タイソン最高財務責任者（ＣＦＯ）は「経験した逆風の多くは今年度を通じて影響を及ぼし続ける公算が大きい」との見方を示した。