原油先物3カ月ぶり安値、米在庫増や中国指標受け需要懸念

　１１月８日、アジア時間の原油先物は３カ月余ぶりの安値に下落した。写真は江蘇省にあるガソリンスタンドで２０１８年３月撮影（２０２３年　ロイター／Stringer）

Stephanie Kelly

[８日 ロイター] - アジア時間の原油先物は３カ月余ぶりの安値に下落した。米原油在庫が大幅に増加したほか、中国経済指標を受けて世界の原油需要を巡る懸念が高まった。

０００１ＧＭＴ（日本時間午前９時０１分）時点で北海ブレント先物は０．２５ドル安の１バレル＝８１．３６ドル、米ＷＴＩ先物は０．３５ドル安の７７．０２ドル。いずれもアジア時間序盤に７月２４日以来の安値を付けた。

米石油協会（ＡＰＩ）の統計を引用した市場関係者によると、先週の米原油在庫は約１２００万バレル増加した。

米エネルギー情報局（ＥＩＡ）は今年の国内石油消費量が日量３０万バレル減少するとの見通しを示し、１０万バレル増を見込んでいた従来予想を修正した。

中国の経済指標も需要見通しに不透明感をもたらした。同国の１０月の原油輸入は堅調な伸びを示したものの、財・サービス全体の輸出は減少ペースが加速し、世界的なエネルギー需要減退の懸念が高まった。