中国、海洋問題で対立避けるべきと訴え 米国は名指しせず

　１１月８日、中国の王毅外相は、海洋紛争は話し合いにより解決されるべきと述べ、対立は避けるべきだと強調したが、米国を名指しすることは控えた。米ワシントンで先月２７日撮影（２０２３年　ロイター／Elizabeth Frantz）

Ryan Woo

[北京 ８日 ロイター] - 中国の王毅外相は、海洋紛争は話し合いにより解決されるべきと述べ、対立は避けるべきだと強調したが、米国を名指しすることは控えた。

フィリピンや日米は、中国が南シナ海で攻撃的な行動を取っていると批判している。中国は南シナ海の大部分について権利を主張しており、フィリピンなどは強く反発している。

王外相は７日、海南で開催された海洋ガバナンスに関するシンポジウムで「歴史的な海洋紛争は、直接の当事者間の友好的な協議を通じて解決されるべきで、海洋問題での対立やゼロサムゲームは阻止されるべきだ」と述べた。

昨年の同じシンポジウムでは、「ある主要国」がインド太平洋戦略を作り、排他的なサークルをまとめて「挑発的な」行為をしているなどと主張していた。

ただ今年は、緊張緩和への取り組みや首脳会談の可能性を踏まえ、米国へのあからさまな言及は避けた格好となった。中国の習近平国家主席とバイデン米大統領は、アジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）フォーラムに合わせて会談するとみられている。