英中銀が強靭性を確認、中央清算機関の健全性審査

１１月８日、イングランド銀行（英中央銀行）は、中央清算機関（ＣＣＰ）の健全性審査（ストレステスト）で引き続きＣＣＰの強靭性が示されたと発表した。写真はロンドンの同行前で２０１７年２月撮影（２０２３年　ロイター／Hannah McKay）

［８日　ロイター］ - イングランド銀行（英中央銀行）は８日、中央清算機関（ＣＣＰ）の健全性審査（ストレステスト）で引き続きＣＣＰの強靭性が示されたと発表した。

中銀のブリーデン副総裁（金融安定担当）は「過去最悪の市場ストレス以上の深刻度を持つ市場ストレスシナリオに対して、英国のＣＣＰが強靭性を維持していることが確認された」と述べた。

ストレステストの対象は、英国で業務を展開するＣＣＰ３社。ＩＣＥクリア・ヨーロッパ・リミテッド、ＬＳＥＧ（ロンドン証券取引所グループ）傘下のＬＣＨリミテッド、香港取引所傘下のＬＭＥクリア・リミテッドが対象になった。

今回のストレステストは合格・不合格を判定するものではなく、２０２２年のエネルギー、金属、英金利市場で発生したような信用・流動性ショックに対するＣＣＰの強靭性を確認することが狙い。

ただ、ＣＣＰサービス「ＬＭＥベース」では、過去に前例のない、最低限の規制基準の範囲を超えた極端な信用シナリオで「事前に資金が確保されていたリソースと事前に資金が確保されていなかったリソースの双方が完全に枯渇」したという。

中銀は今回のストレステストの結果を「英国のＣＣＰに対する継続的な監督と規制を支援し、情報を提供する」ために利用すると述べた。