米著名投資家アインホーン氏「市場の方向性懸念」、原油高見込む

　１１月８日、米ヘッジファンド会社グリーンライト・キャピタルを率いるデービッド・アインホーン氏は「市場の方向性を心配している」と語った。２０１９年５月、ニューヨークで撮影（２０２３年　ロイター/Brendan McDermid）

Svea Herbst-Bayliss

[ニューヨーク ８日 ロイター] - 米ヘッジファンド会社グリーンライト・キャピタルを率いるデービッド・アインホーン氏は「市場の方向性を心配している」としたほか、原油価格の上昇を見込んでおり、売り込まれて割安になった株を買う用意があると語った。投資家に充てた８日付の書簡をロイターが入手した。

「現在のような極端なレベルの地政学的緊張は、数時間ほどの時間枠内での株価下落につながる」と指摘。

戦争と迫りくるリセッション（景気後退）を踏まえ、先行きに関しては慎重に見ており「大規模なロングポジションは構築していない」と述べた上で「今は厄介な時期であり、市場の方向性については引き続き懸念している」とした。

原油高を受け物価が上昇し続ければ消費が縮小する可能性があることから、米消費関連のエクスポージャーを減らしたと説明。「原油価格上昇は消費を圧迫しリセッションを引き起こす可能性が高い」とした。

書簡によると、グリーンライト・キャピタルは今年１─９月の運用成績がプラス２７．７％、第３・四半期はプラス１２．９％だった。Ｓ＆Ｐ総合５００種指数は第３・四半期に３．３％下落している。