銀行・信金の貸出平残、1月は+3.1% 能登地震の影響は見られず
ロイター / 2024年2月8日 9時46分
Takahiko Wada
[東京 8日 ロイター] - 日銀が8日に発表した1月の貸出・預金動向によると、銀行・信金計の貸出平均残高は前年比3.1%増の617兆6257億円だった。統計の公表を始めた2000年1月以降の最高を更新した。引き続き不動産関連や原材料コスト高、経済活動の再開に伴う資金需要が見られている。日銀の担当者によると、1月1日に発生した能登半島地震の貸出残高への大きな影響は現時点で見られていない。
業態別にみると、都銀等が3.8%増の249兆3241億円。伸び率は前月の3.6%を上回り、残高は02年7月以来の高水準。前年対比の円安で、外貨建て貸出の円換算額が増え、押し上げ要因になった。地銀・第二地銀は3.2%増の290兆8426億円で、1991年7月以降の最高を更新した。信金は0.5%増だった。
日銀の担当者は、能登半島地震の影響について「今後、復興・復旧に向けた企業の資金需要が本格化する可能性があり、その動向はよく見ていきたい」と述べた。
預金平残は都銀・地銀・第二地銀の3業態と信金の合計で前年比2.0%増の1037兆0431億円となった。伸び率は前月の1.9%を小幅に上回った。
(和田崇彦)
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