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米ワーナー、のれん代償却で91億ドル減損 スポーツ放映権不透明

ロイター / 2024年8月8日 10時27分

米メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリーが7日発表した年第2・四半期(4―6月)決算は、純損益が100億ドルの赤字に落ち込んだ。写真はカンヌで2022年6月撮影(2024年 ロイター/Eric Gaillard)

Harshita Mary Varghese

[7日 ロイター] - 米メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリーが7日発表した年第2・四半期(4―6月)決算は、純損益が100億ドルの赤字に落ち込んだ。テレビ放送事業でのれん代を償却し、91億ドルの減損を計上したことが大きな要因。株価は時間外取引で一時10%近く下落した。

同社は、ケーブルテレビや衛星放送の配給会社からの手数料に加え、スポーツ放映権の更新が不透明と判断し、大がかりな減損処理に踏み切った。

デビッド・ザスラフ最高経営責任者(CEO)はアナリスト電話会議で、メディアを取り巻く環境が過去2年間で様変わりし、従来の放送メディアの企業価値や先行き見通しが影響を受けていると述べた。

視聴者は従来の有料テレビ契約からインターネットの動画配信(ストリーミング)に乗り換え、スポーツ放映権の高騰も収益に逆風となっている。

スポーツ番組では試合の生放送が視聴者獲得に不可欠だが、同社傘下の「TNTスポーツ」は全米プロバスケットボール協会(NBA)と放送契約を更新できなかった。

同社は先月、NBAを訴えた。アナリストらは、敗訴すればテレビ事業の衰退が加速すると指摘している。あるアナリストは今回の巨額の減損計上について「従来型テレビ事業の棺桶に打ち込まれた最後の釘だ」と述べた。

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