消費支出、9月は1.1%減 家計の「消費よりも貯蓄」続く
ロイター / 2024年11月8日 10時24分
総務省が11月8日発表した9月の家計調査によると、2人以上の世帯の実質消費支出は前年比1.1%減となった。都内の商店で昨年3月撮影(2024年 ロイター/Androniki Christodoulou)
Tetsushi Kajimoto
[東京 8日 ロイター] - 総務省が8日発表した9月の家計調査によると、2人以上の世帯の実質消費支出は前年比1.1%減で、2カ月連続のマイナスとなった。自動車関連への支出減が目立った。物価高が賃上げのペースを上回る状況が続いており、総務省は「家計は消費ではなく貯蓄に回っている」とみている。
内訳をみると、自動車関係費などを含む「交通・通信」が前年比11.8%減、「住居」が同3.4%減などとなった。
総務省の担当者は9月の消費減について「自動車等関係費の20.1%減が最大の要因。新車販売もぱっとしなかった」と説明。その上で「物価上昇が賃上げを上回っていて、家計は消費ではなく貯蓄に回っているようだ。GDP(実質国内総生産)の個人消費も、同様の内容になるのではないか」との見方を示した。
今年に入り消費支出は4月に0.5%、7月に0.1%の前年比増加となったものの、その他の月は概ね1%台のマイナスで、前月比でも減少が続いている。四半期ベースでも、7─9月期の実質家計消費支出は2.2%減と6期連続の減少となった。
今年の春闘では、約30年ぶりに高い前年比5.1%の賃上げ率を記録したが、食品からエネルギーまで幅広い品目での物価高が家計を圧迫し、実質賃金はマイナス圏内に沈み、消費者の節約志向に拍車をかけている。
個人消費はGDPの過半を占めており、アナリストらは、今月公表予定の7─9月期GDPでも個人消費は弱めの数字となる可能性を指摘している。消費の低迷が成長や景気の好循環の足かせになれば、日銀が目指す金融政策の正常化にも逆風になるかもしれないとの声も出ている。
この記事に関連するニュース
-
第3四半期のGDP成長率、前期比マイナス0.1%(ポーランド)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月10日 1時45分
-
10月の消費支出1.3%減 高温で衣料低調、物価高の節約も
共同通信 / 2024年12月6日 11時7分
-
消費支出10月はマイナス1.3%、3カ月連続減 節約志向で「基調は弱い」
ロイター / 2024年12月6日 10時33分
-
2024年第3四半期の実質GDP成長率は2.1%に減速(トルコ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月4日 0時55分
-
新たな均衡に向けて着実に回復する日本経済(2024~2026年日本経済見通し)
トウシル / 2024年11月27日 8時0分
ランキング
-
1女川原発、営業運転を再開=福島第1と同型で初―東北電力
時事通信 / 2024年12月26日 18時46分
-
212月末まで!今年の「ふるさと納税」注意したい点 定額減税の影響は? 申し込む前に要チェック
東洋経済オンライン / 2024年12月26日 13時0分
-
3ローソン、東京など一部店舗で販売する“氷”を自主回収へ ガラス片混入の恐れ
日テレNEWS NNN / 2024年12月26日 20時51分
-
4昭和的「日本企業」は人事改革で解体される? 若手社員への配慮と、シニアの活性化が注目される背景
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月26日 5時55分
-
5なぜスターバックスの「急激な拡大」は失敗に終わったのか…成長を一直線に目指した企業の末路
プレジデントオンライン / 2024年12月26日 15時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください