バイデン政権、新たな学費ローン免除計画 再選へ若者支持拡大狙う
ロイター / 2024年4月9日 7時24分
4月8日、バイデン米大統領は連邦政府の大学生向け学費ローンの新たな返済免除計画を発表した。写真は2023年6月、ワシントンの米最高裁前で、返済免除を支持して声を上げる人々(2024年 ロイター/Leah Millis)
Steve Holland Stephanie Kelly
[マディソン(米ウィスコンシン州) 8日 ロイター] - バイデン米大統領は8日、連邦政府の大学生向け学費ローンの新たな返済免除計画を発表した。対象者は少なくとも2300万人に上り、再選に向けて必要な若い有権者の支持拡大を図る狙いがある。
今回の計画では、金利負担の累積によって当初より借金が膨らんだ人が、現在の所得にかかわらず最大2万ドルの返済を免除される。返済が数十年前に始まった人や、生活が困窮している人も返済免除の対象になる。
バイデン氏が11月の大統領選で、野党共和党候補指名が確実なトランプ前大統領を倒す上で支持を期待している左派層の有権者からは、かねてから学費ローンの負担軽減を要求する声が根強い。
このため政権は、22年に公表した返済免除措置が連邦最高裁の判断で無効とされた後も、さまざまな対応策を打ち出している。
バイデン氏は「今回の免除計画で(対象者の)生活は一変され得る。皆さん、私は懸命に働く国民のために学費ローン軽減をこれからも実行し続ける。これは米国経済にとっても有益だ」と語り、再選を果たせばコミュニティーカレッジの学費無償化に取り組む考えも明らかにした。
ホワイトハウスのジャンピエール報道官によると、今回の計画が意見募集期間を経て最終的に固まれば、今年秋にも実施されると説明。これまでの政権の免除措置と合わせると、3000万人以上が恩恵を受けることになると付け加えた。
一方共和党は、バイデン政権の学費ローン免除は行政権の過剰行使に当たるほか、大学教育を受けた借り手だけが対象で、他のローン返済者との間で不公平感が生じると批判している。
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