香港はこれ以上の「混乱」に耐えられずと行政長官、デモから1年
ロイター / 2020年6月9日 14時34分
<description role="descRole:caption"> 6月9日、「逃亡犯条例」改正案をきっかけに香港で大規模な抗議デモが起きてから9日で1年を迎えた。香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官(写真)はこの日の定例会見で、香港はこれ以上の「混乱」には耐えられないとの認識を示した。写真は北京で3日撮影(2020年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins) </description>
[香港 9日 ロイター] - 「逃亡犯条例」改正案をきっかけに香港で大規模な抗議デモが起きてから9日で1年を迎えた。香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官はこの日の定例会見で、香港はこれ以上の「混乱」には耐えられないとの認識を示した。
1年前のこの日には、逃亡犯条例改正案に抗議して100万人以上が街頭をデモ行進した。同改正案はその後撤回されたが、中国政府が香港の自由を抑制しようとしているとの懸念が広がり、何カ月にもわたり反政府デモが続いた。
林鄭長官は毎週開いている定例会見で「過去1年にわれわれが経験した困難は誰の目にも見えるだろう。そうした深刻な状況が原因で、われわれはより多くの問題に対処する必要が生じている」と述べた。
その上で「われわれは過ちから学ぶ必要がある。香港はこのような混乱に耐えられないということを全議員が過ちから学んでくれたらと願う」とした。
活動家らは、昨年の大規模デモを記念するため11日に集会を呼び掛けている。また、中国が制定を決定した「香港国家安全法」に抗議して香港全域でストライキを実施すべきかどうかを問う住民投票を14日に実施する計画も発表している。
民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は「中国政府が香港の自由への統制を強める中、香港市民や世界の人々はこの1年、香港情勢悪化の証人となってきた」とツイッターに投稿した。
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