金与正氏「米朝首脳会談は米に有益なだけ」 米国を脅す意図は否定
ロイター / 2020年7月10日 8時59分
7月10日、北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は、米朝首脳会談は米国に有益なだけだと指摘した上で、今後の会談の可能性に含みを残した。ハノイで昨年3月撮影(2020年 ロイター/KJorge Silva/Pool)
[ソウル 10日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は、米朝首脳会談は現時点では米国に有益なだけだと指摘し、今後の会談の可能性に含みを残した。また、北朝鮮に「米国を脅す意図はない」とも述べた。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)が10日、伝えた。
与正氏は、米朝首脳の再会談について、個人の見解として、年内に行われることはないかもしれないが「(どうなるかは)分からない」と述べた。
また、「われわれは決して非核化しないとは言っていない。だが、いまはできないと明確にしている」と語った。
与正氏の発言のトーンは以前よりもやや軟化しており、同氏は今回、先週4日の米国の独立記念日を祝う映像を見る許可を特別に得たことも明らかにした。
同氏は「われわれは米国を脅す意図はない」とし、「彼らがわれわれを攻撃しない限り、すべて今まで通りだ」と述べた。
一方で、兄の金正恩氏は同氏にトランプ米大統領と良好な関係を築くよう指示していたが、たとえ米朝首脳の関係が良好でも、米政府は敵対的な姿勢に戻るだろうとけん制した。
ポンペオ米国務長官は9日、米政府は北朝鮮との対話に引き続き取り組んでいるとし、対話は継続できると強く期待していると表明。
韓国を訪問していた米国の北朝鮮担当特別代表であるビーガン米国務副長官は8日、今回の訪問に合わせて北朝鮮当局者との会談を模索したとの報道を否定したが、協議再開には前向きな姿勢を示していた。
*内容を追加しました。
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