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米ギリアドのレムデシビル、コロナ患者の回復期間を5日短縮

ロイター / 2020年10月9日 9時57分

10月8日、米バイオ医薬品ギリアド・サイエンシズの抗ウイルス薬レムデシビル(商標名ベクルリー)の新型コロナウイルス感染症患者を対象とした臨床試験の最終分析で、同薬を投与した患者群はプラセボ(偽薬)群と比べて治療期間が5日間短くする効果が確認された。写真は米カリフォルニア州オーシャンサイドのギリアド・サイエンシズ社屋前で4月撮影(2020年 ロイター/Mike Blake)

[シカゴ 8日 ロイター] - 米バイオ医薬品ギリアド・サイエンシズ の抗ウイルス薬レムデシビル(商標名ベクルリー)の新型コロナウイルス感染症患者を対象とした臨床試験の最終分析で、同薬を投与した患者群はプラセボ(偽薬)群と比べて治療期間が5日間短くする効果が確認された。ギリアドと研究者が8日、医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンで発表した。

被験者1062人が参加した試験では、酸素吸入治療を受けている患者に限定すれば、29日間の治療で回復までの期間は、プラセボ群と比較して7日間短くなった。

最終分析では、治療29日間のデータを、5月に発表された治療15日間の暫定結果と比較検討した。

最終結果によると、レムデシビルは死亡率を下げる可能性があるが、統計上有意な効果は確認できなかった。ただ、人工呼吸器を使用している患者のみを対象とした別の分析では、同薬が死亡リスクを15日間の治療で72%、29日間の治療で70%下げる効果が示唆された。

試験の首席研究者で、ネブラスカ大学メディカルセンターのアンドレ・カリル教授はプレスリリースで、今回の分析で「酸素吸入治療中の患者へのレムデシビルの投与は、そのほかのサブグループと比べて、死亡率を著しく低下させる可能性を示唆するデータを入手した」と述べた。

レムデシビルは新型コロナウイルス感染症に最初に使用された治療薬の1つで、トランプ米大統領の治療にも用いられた。同薬は5月1日に米食品医薬品局(FDA)から緊急使用の承認を獲得し、その後数カ国が使用を承認している。

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