ローマ教皇、コロナ禍のイラク訪問擁護 「祈りと思案経て決断」
ロイター / 2021年3月9日 14時24分
3月8日、ローマ教皇フランシスコ(84、写真)は、イラクで新型コロナウイルス感染が増加している中でも同国を訪問する決断を下した経緯について、多くの祈りと思案の結果だったと明かした。写真はイラクからの帰途、飛行機内での代表撮影(2021年/ロイター)
[教皇専用機中 8日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコ(84)は8日、イラクで新型コロナウイルス感染が増加している中でも同国を訪問する決断を下した経緯について、多くの祈りと思案の結果だったと明かした。また、自身に会いに来た人々を神がウイルスから守られると考えていたことを示唆した。
帰国の期中、記者団に語った。
イラクのイスラム教シーア派最高権威シスタニ師と会談したことについては、一部の保守派カトリック教徒から「異端に近い」との指摘が出ていることを認識しているとしたうえで、宗教間対話を行なうには時として一定のリスクを引き受ける必要があると述べた。
教皇は、16カ月ぶりの外国訪問はそれまでに比べはるかに疲労するものだったと述懐。しかし、新型コロナ感染拡大に伴う行動規制で「禁錮刑を受けたように感じていたが、生まれ変わった気分だ」と述べた。
イラクでは、出席人数が制限された一部の屋内集会においてはマスク着用や社会的距離(ソーシャルディスタンス)が順守されていたが、北部クルド人自治区の中心都市アルビルのスタジアムで行なった大規模ミサには若年層を中心に数千人が詰めかけ、大半が規則を順守していなかった。
教皇はしばしば、地元当局の指針に従うよう人々に呼び掛けており、バチカン(ローマ教皇庁)当局は教皇のイラク訪問前、イラク当局が人々に規則を順守させることができると確信しているとの見解を示していた。
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