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中国PPI、8月は13年ぶりの高い伸び CPIは上昇鈍化

ロイター / 2021年9月9日 13時36分

[北京 9日 ロイター] - 中国国家統計局が9日発表した8月の生産者物価指数(PPI)は前年比9.5%上昇と、2008年8月以来13年ぶりの高い伸びを記録した。政府の抑制策にもかかわらず、コモディティー(商品)価格が高止まりしていることが影響した。

伸び率は7月の9.0%から加速したほか、市場予想の9.0%を上回った。

コモディティー価格の最近の高騰は、部品および最終製品メーカーの収益を圧迫している。中国の石炭価格は7日、過去最高値を更新した。国内の主要石炭生産地で安全検査が始まったことから供給を巡る懸念が出ている。

ただ、不動産セクターの規制や信用の伸び鈍化を背景に建設活動が減退する中、石炭や金属の価格は再び下落する見込みだと、キャピタル・エコノミクスの中国担当シニアエコノミスト、ジュリアン・エバンスプリチャード氏はリサーチノートで指摘する。

比較対象となる前年の水準が年末にかけて高まることも全般的なインフレを押し下げるとし、「PPI上昇率がさらに加速することはないだろう」との見方を示した。

国家統計局の董莉娟氏は発表文で、8月のPPI上昇を主にけん引した業種は石炭、化学、金属だったと説明。

石炭採掘・選炭の価格は前年比57.1%急騰した。

一方、消費者物価指数(CPI)は前年比0.8%上昇。市場予想は7月と同じ1.0%上昇だった。政府の今年のインフレ目標である約3%を下回った。

中国当局が新型コロナウイルスのデルタ変異株の感染拡大を抑えるために行動制限を強化したため、サービス業の需要が落ち込んだことが背景にある。ただ、既に中国のコロナ感染状況は落ち着いている。

国家統計局の董氏によると、航空券、旅行、ホテル宿泊の価格が下落したことが、月間ベースでのCPIの伸び鈍化につながった。

財新/マークイットが3日発表した8月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は46.7と、7月の54.9から急低下し、新型コロナ感染第1波が襲っていた昨年4月以来の低水準を記録した。

多くのアナリストは、中国人民銀行(中央銀行)が景気支援に向け、年内にさらに銀行の預金準備率を引き下げると予想している。

HSBCの大中華圏担当シニアエコノミスト、Jing Liu氏は「年内はやや緩和的なバイアスで穏健な金融政策が維持される見込みだ」と述べた。CPIは引き続き抑制される見通しで、やや緩和的な政策スタンスに制約を与えることはないという。

変動の大きい食品やエネルギーを除いたコアCPIは前年比1.2%上昇。7月は同1.3%上昇だった。

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