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インタビュー:長引く円安はトレンド、介入で変えられず=篠原元財務官

ロイター / 2023年10月10日 8時32分

 元財務官の篠原尚之氏は10日までにロイターの取材に応じ、年初からの為替円安を念頭に「長い間続いた円安はすなわちトレンドで、ファンダメンタルズを反映したものに等しい」とし、「そうしたトレンドを介入で変えられるとは(財務省も)思っていないだろう」と述べた。写真は円とドルの紙幣。3月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

Leika Kihara

[東京 10日 ロイター] - 元財務官の篠原尚之氏は10日までにロイターの取材に応じ、年初からの為替円安を念頭に「長い間続いた円安はすなわちトレンドで、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を反映したものに等しい」とし、「そうしたトレンドを介入で変えられるとは(財務省も)思っていないだろう」と述べた。

篠原氏は為替介入を正当化する「過度な変動」について、主要7カ国(G7)で明確なルールや合意が存在しているわけではないと指摘。「過度な変動や無秩序な動きについてあえて定義をしていない。定義しないままで良い、という判断」と話した。

過度な変動は「通常2、3日。せいぜい2、3週間が念頭にある」とし、「長い間累積した円安も過度な変動に値する、といった当局からの情報発言は誤解を招くかもしれない」と篠原氏は語った。

篠原氏の説明は、神田真人財務官の発言と対照的に映る。現職の神田氏は4日、政府・日銀が3日の海外市場で為替介入を実施したかどうか言及を避けつつ、「一方向に、一方的な動きが積み重なって、一定期間に非常に大きな動きがあった場合は過度な変動に当たり得る」との見方を記者団に示し、年初来で「ドル/円20円以上」の値幅も「1つのファクターだ」と述べていた。

一方で篠原氏は「介入は基本的に判断の問題。どういうときに口先介入、介入をするかはその時々で考えていくしかない」とも言及。「介入に明確な定義はそもそもない」と語った。「本当に円安が困るのであれば、日銀が早く正常化すべきだろう」と述べた。

篠原氏は、財務官退官後の10年から国際通貨基金(IMF)の副専務理事を5年間務め、100年に1度とされる金融危機の事後処理を担った。

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