ソニーG、通期売上高・純利益見通し上方修正 ゲーム分野が上振れ
ロイター / 2023年11月9日 18時31分
11月9日、ソニーグループは2024年3月期の連結売上高見通し(国際会計基準)を12兆2000億円から12兆4000億円(前年比13.0%増)に引き上げた。写真は同社のロゴ。昨年9月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)
Ritsuko Shimizu
[東京 9日 ロイター] - ソニーグループは9日、2024年3月期の連結売上高見通し(国際会計基準)を12兆2000億円から12兆4000億円(前年比13.0%増)に引き上げた。自社制作以外のゲームソフトウエアの販売増や為替のプラス効果などで、ゲーム分野が上振れる。純利益予想も200億円引き上げ8800億円(同12.5%減)とした。
一方、連結営業利益見通しは前期比10.2%減の1兆1700億円で据え置いた。IBESがまとめたアナリスト23人によるコンセンサス予想平均値1兆2210億円を下回った。一部の自社制作ゲームソフトの発売日変更の影響もあり、ゲーム事業の営業利益見通しも据え置いている。
ゲーム機「プレイステーション(PS)5」は今期、過去最高の2500万台の出荷目標を掲げる。4―6月期は330万台、7―9月期は490万台となったが、年間の目標は据え置いた。
十時裕樹社長は会見で「かなり高い目標だ。簡単に到達できるものではない」とした上で、「11―12月の商戦期にかけて新しいモデルの投入などで、2500万台の目標を追いかけて行きたい」と述べた。一方で、ガイダンスとして出している利益があるとも話し「利益が(ガイダンスの)下を行くこと覚悟してまでのプロモーション、ディスカウント販売はしない。収益性とのバランスはとっていきたい」と述べた。
スマートフォンの市場については、回復は来年度以降との見方に変更はないとした。
映画分野では、全米俳優組合などのストライキの影響で売上高・営業利益見通しともに下方修正した。米ハリウッドのストについては、9日午前中に収束したとの連絡があったという。
併せて発表した23年4―9月期の連結営業利益は、前年同期比29.7%減の5160億円だった。
7―9月期の営業利益は2630億円で前年同期比29%減となった。ソニー生命の運用益の減少など、金融分野が大幅な減収減益となった。スマートフォン向けのイメージセンサー新製品の量産立ち上げ費用の増加などで半導体分野も苦戦した。
下期の為替は1ドル142円前後(従来は135円前後)、1ユーロ152円前後(146円前後)を想定している。
グループのゲーム子会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は9月、ジム・ライアン社長兼最高経営責任者(CEO)が24年3月に退任、十時ソニーG社長がグループでの職務を継続しつつ、10月にSIE会長、24年4月1日にSIEの暫定CEOとなることを発表している。十時社長は、SIEのCEOは最長でも1年だと話し、後任CEOを決めスムーズに移行させたいとした。
*システムの都合で再送します。
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