追加利上げ必要かなお不明、FRBの仕事終わっていない=リッチモンド連銀総裁
ロイター / 2023年11月10日 3時1分
米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は9日、インフレに関し「実質的な進展」が見られるとした上で、追加利上げが必要かどうかは引き続き不透明という認識を示した4月24日撮影(2023年 ロイター/Ann Saphir)
[9日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は9日、インフレに関し「実質的な進展」が見られるとした上で、追加利上げが必要かどうかは引き続き不透明という認識を示した。米連邦準備理事会(FRB)の「仕事は終わっていない」とも述べた。
バーキン総裁はMNIウェブキャスト向けの発言で「これまでの全ての引き締めが最終的に経済に及ぼす影響は今後より厳しくなる見通しで、一定の景気後退を予想している」と語った。その上で、FRBのさらなる行動が必要となるかどうかは「依然として不透明だ。そのため、前回の会合で金利据え置きを支持した」と述べた。
経済が減速しているのは明白で、FRBが引き締めでやり過ぎと不足の狭間で「紙一重の道を歩む」必要があるとし、抑制的な金利と金融状況の逼迫を踏まえ、需要を巡る状況やインフレ動向に関する異なる見方を見極める時間があるという見解を示した。
インフレが順調に2%に向け低下するとはまだ確信していないとしつつも、労働力の需要と供給のバランスが改善し、サプライチェーンの問題が修復するにつれ、「FRBの一段の支援なしに、かつ需要に過度に打撃を与えることなく、インフレはおそらく目標に戻る可能性がある」と述べた。
また、FRBの金融政策の道筋はインフレと需要次第とし、「インフレ率が高く、需要が強ければ強いほど、より多くの措置を講じる必要性が高まる。需要が弱ければ、より多くの措置を講じる必要性は低下する」とした一方、利下げはインフレ率がFRBの2%目標に向けた軌道上にあると確信できる場合にのみ適切になるとした。
長期金利に関しては鈍化しているが、自身の見解では長期金利を金融政策の変動要因としては捉えていないし、利上げと同等ともみなしていないとした。
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