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仏左派連合、中道連合との連携否定 公約実現に意欲

ロイター / 2024年7月9日 18時53分

7月9日、 フランス国民議会(下院)選の決選投票で第1勢力となった左派連合「新人民戦線(NFP)」に参加する政党の代表は、多額の歳出を必要とする選挙公約を全て実現する意向を表明、NFP以外の勢力との連立政権樹立を拒否した。写真は8日、パリの「不屈のフランス」本部に到着したメランション党首(2024年 ロイター/Sarah Meyssonnier)

Estelle Shirbon Tassilo Hummel

[パリ 9日 ロイター] - フランス国民議会(下院)選の決選投票で第1勢力となった左派連合「新人民戦線(NFP)」に参加する政党の代表は、多額の歳出を必要とする選挙公約を全て実現する意向を表明、NFP以外の勢力との連立政権樹立を拒否した。

一方、第2勢力となったマクロン大統領率いる中道連合は、過半数議席を確保していないNFPには中道連合との連携が必要だと訴えている。

NFPに参加する各政党の指導者は選挙結果判明後、複数回にわたって非公開の会合を開催。次期首相の人選や政権樹立について協議した。

NFP内で最多議席を獲得した極左「不屈のフランス」のジャン・リュック・メランション党首は8日夜、TF1テレビに対し、最低賃金引き上げ、定年退職年齢の引き下げ、燃料・電力・一部食料品価格の上限設定など、NFPの選挙公約を全て履行すべきだと主張。政策構想を「細切れにすることはできない」とし、NFP以外の勢力との連立を拒否した。

これに対し、中道連合はNFPの政権樹立には中道連合の協力が必要だとし、NFPを分割し、穏健派である中道左派政党、環境政党派、中道政党、中道右派政党で連立政権を樹立できるとの考えを示唆している。

マクロン氏率いるルネッサンス党に所属するセジュルネ外相はLCIテレビに「中道連合は共和的な価値観を共有する全ての政党と交渉する用意がある」とし、交渉の条件として、欧州連合(EU)への支持、ウクライナへの支援、人種差別・反ユダヤ主義の取り締まり、グリーン経済への移行加速、投資先としてのフランスの魅力を高める取り組みの継続を挙げた。

セジュルネ氏は「当然、ジャン・リュック・メランション氏と不屈のフランスは除外される」と語った。

<次期首相の人選>

だが、NFP内で不屈のフランスに次ぐ議席を獲得した社会党のフォール党首は中道連合の提案を拒否。NFPの分割に反対する姿勢を示した。

新政権がいつ発足するかは不透明で、マクロン大統領はアタル首相に対し、国の安定のため、当面留任するよう要請した。

NFPでは次期首相の人選で合意が成立していないとみられる。最多議席を獲得した不屈のフランスとメランション党首は自党から首相を出すべきだと主張しているが、メランション氏は必ずしも自身が首相になる必要はないと述べ、複数の側近の名前を挙げた。

ただ、社会党や環境政党などNFPに参加する他の政党の代表は、メランション氏が首相に就任すれば分裂を招くと主張しており、不屈のフランスから首相を出す必要があるとの見解にも同意していない。

国内メディアでは首相候補として、社会党のフォール党首、左派連合の欧州議会選筆頭候補だったグリュックスマン氏、欧州エコロジー・緑の党(EELV)のトンデリア代表の名前が挙がっている。

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