中国SMIC、第2四半期は59%減益 市場予想は上回る
ロイター / 2024年8月9日 15時19分
中国の半導体受託製造最大手、中芯国際集成電路製造(SMIC) が8日発表した第2・四半期決算は、純利益が前年同期比59.1%減の1億6460万ドルとなった。写真は2020年10月、上海で開かれた半導体製造関連のイベントで撮影(2024年 ロイター/Aly Song)
[北京 8日 ロイター] - 中国の半導体受託製造最大手、中芯国際集成電路製造(SMIC) が8日発表した第2・四半期決算は、純利益が前年同期比59.1%減の1億6460万ドルとなった。LSEGがまとめたアナリスト予想平均の1億0380万ドルは上回った。売上高は21.8%増の19億ドルとなり、市場予想を超えた。
決算から世界的な半導体業界に回復の兆しが出ていることがうかがえる。半導体産業協会(SIA)によると、第2・四半期の世界の半導体売上高は18.3%増の1499億ドルで、中国市場の伸び率は21.6%だった。
SMICは主に、あまり高度でない電子機器向けに基本的な半導体を製造しているが、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)のスマートフォンの分解でSMIC製の最先端半導体が搭載されていることが明らかになり、注目を集めた。
SMICは第3・四半期売上高の前期比伸び率を13─15%と見込んでいる。
第2・四半期の設備投資は22億5000万ドルだった。
趙海軍・共同最高経営責任者(CEO)は9日の電話会見で、生産能力に余裕のある一部競合社が低い価格設定で顧客獲得に動いていると指摘した上で「SMICが率先して値引きすることはない」と述べた。
同氏はまた、半導体業界が多少前向きな傾向をみせており、今年後半までそれが続くと予想。地政学的緊張により企業が中国市場向けの製品について半導体の現地調達に切り替えていることを一例に挙げた。
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