英バークレイズ、シニアバンカーの賞与上限引き上げ ＥＵ規制廃止

　英銀大手バークレイズは、シニアバンカーの賞与上限を大幅に引き上げた。ロイターが入手した社内メモで８日、明らかになった。写真はロンドン東部カナリーワーフの同行本社で２０１２年８月撮影（２０２４年　ロイター/Olivia Harris）

Lawrence White

[ロンドン ８日 ロイター] - 英銀大手バークレイズは、シニアバンカーの賞与上限を大幅に引き上げた。ロイターが入手した社内メモで８日、明らかになった。

基本給の最大１０倍で、英国が欧州連合（ＥＵ）から離脱する以前の２０１４年にＥＵが設定した２倍から大幅な引き上げとなる。

メモの内容を確認した同行の広報担当者は「賞与の上限が変更されても、グループ全体の業績に基づいてインセンティブプールを設定する方法は変わらない」と述べた。

対象となるのは主要なリスクを負う役職にある「マテリアルリスクテイカー（ＭＲＴ）」と呼ばれる従業員。

メモによると、欧州事業を管理するアイルランド拠点のＭＲＴは対象外で、引き続きＥＵの上限規制が適用されるという。

米ゴールドマン・サックスやＪＰモルガン・チェースなども、すでに英国を拠点とするシニアバンカーの変動報酬制度で同様の措置を取っている。