午前の日経平均は続落、米雇用統計後の株安嫌気 一巡後に下げ渋り
ロイター / 2024年9月9日 12時7分
9月9日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比778円15銭安の3万5613円32銭と続落した。写真は都内にある東京証券取引所で2020年10月撮影(2024 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 9日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比778円15銭安の3万5613円32銭と続落した。前週末の米雇用統計発表後の米株安や円高を嫌気する動きが先行した。一方、節目の3万6000円を下回り、一時1100円超安に下げ幅を拡大したが、ドル/円は取引時間中に円安方向に揺り戻し、日経平均は売り一巡後に下げ渋った。 日経平均は585円安で寄り付いた後、一時1143円安の3万5247円87銭に下げ幅を拡大した。米国市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合やフィラデルフィア半導体指数(SOX)が下落し、東京エレクトロンなど国内半導体関連株やハイテク株の売りが先行して指数を押し下げた。 ドル/円は朝方に142円台前半と前週末に比べ円高寄りだったことが輸出関連を中心に逆風になった。米金利の低下を受けて銀行や保険といった金融株も弱かった。ドル/円はその後、142円後半へと徐々に持ち直す動きとなり、株価の下支えになったが、米景気懸念がくすぶる中、トヨタ自動車など自動車株は弱かった。 しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャーは、市場での米景気懸念は根強く、折に触れて弱い数字が出ると売りが出やすいとの見方を示す一方、「実体経済は悪くない。株価の調整があれば、下値では買いでいいだろう」と話している。 8月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数は前月比14万2000人増で予想を下回った一方、失業率は4.2%で前月の4.3%から小幅低下した。 TOPIXは1.99%安の2545.64ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0331億4200万円だった。東証33業種では全業種が値下がりし、値下がり率上位は輸送用機器や保険、銀行などだった。相対的に値下がりが小さかったのは空運や小売、食料品などだった。
アドバンテストやファーストリテイリングが軟調で、東京エレクトロンを加えた3銘柄で指数を280円程度、押し下げた。一方、加小売り大手が買収に依然として関心があると報じられたセブン&アイHLDGは堅調。コナミグループ、メルカリはしっかりだった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが282銘柄(17%)、値下がりは1326銘柄(80%)、変わらずは36銘柄(2%)だった。
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