ベトナム、台風11号関連の死者35人・24人不明 一部で停電続く

ベトナム政府は、台風１１号とそれに伴う土砂崩れや洪水により、週末に北部で少なくとも２４人が死亡、２９９人が負傷したと発表した。写真は台風で倒壊したハイフォンのビル（２０２４年　ロイター／Minh Nguyen）

Khanh Vu

[ハノイ／ハイフォン ９日 ロイター] - ベトナム当局によると、北東部に７日上陸した台風１１号に伴う地滑りと洪水で、９日までに３５人が死亡、２４人が行方不明となっている。１１号は８日に熱帯低気圧に勢力を弱めたが、西に進みながら広範な被害をもたらしている。

当局は新たに洪水と地滑りが起こる可能性があると警告した。

アジアで今年最も強力な台風である１１号は、７日に国内外企業の大規模な製造拠点があるベトナム北東部沿岸に上陸。数百万の世帯や企業が停電に見舞われ、通信網も寸断、幹線道路は浸水するなど多くの産業拠点の経済活動が停止した。

人口２００万人の沿岸都市ハイフォンの工業団地や工場の経営者や労働者たちは９日、まだ停電は続いており、屋根が吹き飛ばされた工場内の設備や製品が雨で濡れるのを防ごうと奔走していると語った。

写真や目撃者によると、韓国のＬＧエレクトロニクスのハイフォン工場も倒壊した。同社からのコメントは得られていない。

国営電力会社によると、週末に５７０万以上の顧客への電力供給が途絶えたが、９日には停電の７５％近くが解消されたという。