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米セレブラス、IPO延期か UAE企業出資で対米投資審査に遅れ

ロイター / 2024年10月9日 12時10分

 10月9日、人工知能(AI)向け半導体メーカーのセレブラス・システムズが政府の安全保障審査の遅れに伴って新規株式公開(IPO)計画を延期する可能性があることが分かった。写真は同社のAIスーパーコンピューター。2022年10月、米カリフォルニア州サンタクララで撮影、提供写真(2024 ロイター/Cerebras Systems)

Echo Wang Max A. Cherney Krystal Hu

[ニューヨーク 8日 ロイター] - 人工知能(AI)向け半導体メーカーのセレブラス・システムズが政府の安全保障審査の遅れに伴って新規株式公開(IPO)計画を延期する可能性があることが分かった。事情に詳しい関係者が8日、ロイターに明らかにした。

セレブラスはAI向け半導体最大手である米エヌビディアと競合する新興企業。関係者によると、来週初めに機関投資家向け企業説明会(ロードショー)を予定し、注目度が高かったものの、中止する可能性が高くなった。

IPO計画では、少数株主としてアラブ首長国連邦(UAE)のハイテク複合企業G42が出資する。しかしセレブラスは最近、関係当局に提出した書面の中で、国家安全保障上の懸念がある外国からの投資を調べる対米外国投資委員会(CFIUS)から審査を受けていると明らかにしていた。

関係者によると、セレブラスは年内の許可受領を予想しており、許可を受け次第、株式上場に向けたスケジュールを再開する方針だが、承認のタイミング次第で変わり得るという。

G42はセレブラスにとって投資家であるとともに最大の顧客。米国の先端AI技術は中国への直接輸出は禁じられているが、米政府や議会の対中強硬派は、UAEなどに拠点を置く中東企業経由で中国に筒抜けになっていると懸念し、厳しく監視している。

セレブラスはカリフォルニア州サニーベールに拠点を置く。2021年の資金調達ラウンドで企業価値は約40億ドルと評価され、G42向けにAIデータセンター群を建設している。セレブラスが開発した技術はアラビア語の大規模言語モデル(LLM)のトレーニングに使用されており、現在はマイクロソフトのクラウドサービス、アジュールのAIプラットフォームで利用されている。

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