インド中銀、金利据え置き 政策スタンス修正で利下げに道
ロイター / 2024年10月9日 15時24分
Swati Bhat Sudipto Ganguly
[ムンバイ 9日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行、RBI)は9日、主要政策金利のレポレートを6.50%に据え置いた。据え置きは10会合連続で、市場の予想通りだった。
一方、景気減速の兆しが見られる中、政策スタンスを「緩和策解除」から「中立」に修正し、早ければ12月の利下げ開始に道を開いた。
スタンス変更は全会一致だったが、委員会は成長を支えながらインフレ率を持続的に目標に一致させることに引き続き焦点を当てるとした。
委員6人のうち5人が金利据え置きに賛成票を投じた。
ロイター調査では対象エコノミスト76人の8割が据え置きを予想していた。
中銀のダス総裁は「多大な努力でインフレを抑制し、目標に近づけることができた」とし、「馬がまた暴れ出す可能性があるので、門を開ける際には細心の注意を払わなければならない。制御を失わないように、しっかりと引き綱でつなぐ必要がある」と述べた。
中銀は昨年2月に6.50%への利上げを実施して以降、金利を据え置いてきた。
8月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.65%上昇し、伸び率は中銀目標の4%を2カ月連続で下回ったが、7月改定値の3.60%から加速し、ロイターがまとめたエコノミスト予想の3.5%も上回った。
中銀は2024/25年度のインフレ率が平均4.5%になるという8月会合で示した見通しを据え置いた。
中東情勢の緊迫化がインフレ見通しを不透明にしている一方で、経済成長を巡る懸念も浮上しつつある。
インド製造業購買担当者景気指数 (PMI)は9月に8カ月ぶりの低水準、サービスPMIは10カ月ぶりの低水準を記録。4─6月期国内総生産(GDP)は6.7%増に鈍化した。
中銀は今年度の成長率が7.2%になると予想している。
ダス総裁は、インフレと成長のバランスが金融政策スタンス転換の条件をもたらしたと指摘。
インフレ抑制の最終段階に対する信頼感が高まっているとした上で、悪天候や地政学的紛争、一部の商品価格上昇による大きなリスクが依然として残っているとも述べた。
中銀決定を受け、株式市場は金利動向に敏感なセクターが上昇。利下げが示唆されたことで債券利回りは低下した。また、インドルピーは小幅に上昇した。
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