米国株式市場=S&P・ダウ最高値、FOMC議事要旨を消化 CPI待ち
ロイター / 2024年10月10日 6時45分
[9日 ロイター] - 米国株式市場は主要株価3指数が続伸し、S&P総合500種とダウ工業株30種が終値で最高値を更新した。市場は9日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の内容を消化し、米消費者物価指数(CPI)や企業決算待ちとなっている。
ただ、米当局によるグーグルの事業分割を巡る懸念から、親会社のアルファベットは売られた。
アルファベットは1.5%安。米司法省は8日、グーグルのインターネット検索が独占に当たるとの裁判所の判決を受け、同社にブラウザー「クローム」や基本ソフト(OS)「アンドロイド」など一部事業の切り離しを命じるよう裁判所に求める可能性があると明らかにした。
米連邦準備理事会(FRB)が9日公表した9月17─18日のFOMC議事要旨では、当局者の「大多数」が50ベーシスポイント(bp)の大幅利下げで金融緩和政策を開始することを支持したことが分かった。また、9月の決定が将来における利下げペースを確約するものではないという点でさらに幅広い合意があったことも示された。
248ベンチャーズのチーフストラテジスト、リンジー・ベル氏は「議事要旨はわれわれが考えていたことを裏付け、投資家に安心感をもたらした」と指摘。また「(4日の)雇用統計以降、市場には楽観的な雰囲気が漂っている。投資家はソフトランディング(軟着陸)、もしくは(軽度の景気後退も回避できる)ノーランディングのシナリオに対し楽観的な見方を維持している」と語った。
S&P500の最高値更新は今月に入って初めてで、年初来では44回目。ダウは今月4日以来となった。
業種別ではS&P500の主要11部門中9部門が上昇したが、金利に敏感な公益事業と、アルファベットを構成銘柄に含む通信サービスは下落した。
個別銘柄ではボーイングが3.4%安。同社は8日、ストライキを実施中の労働組合に提示していた賃上げ案を撤回したことを明らかにした。労組側とさらに交渉する予定はないとしている。
一方、クルーズ船のノルウェージャン・クルーズ・ラインは10.9%高とアウトパフォーム。シティが投資判断を「買い」に引き上げたことを好感した。同業のカーニバルとロイヤル・カリビアン・クルーズも上昇した。
リチウム生産のアルカディウムリチウムは30.9%急伸。リオ・ティントが現金67億ドルで買収すると発表した。
中国のアリババ集団、PDDホールディングスはそれぞれ1.6%安と2.3%安。中国が新たな景気刺激策を発表するか懐疑的な見方が出ている。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.31対1の比率で上回った。ナスダックでも1.02対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は110億9000万株。直近20営業日の平均は120億4000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 42512.00 +431.63 +1.03 42070.32 42562.01 41993.35
前営業日終値 42080.37
ナスダック総合 18291.62 +108.70 +0.60 18179.22 18302.05 18133.02
前営業日終値 18182.92
S&P総合500種 5792.04 +40.91 +0.71 5751.80 5796.80 5745.02
前営業日終値 5751.13
ダウ輸送株20種 15951.68 +88.08 +0.56
ダウ公共株15種 1026.84 -3.47 -0.34
フィラデルフィア半導体 5321.90 +55.80 +1.06
VIX指数 20.86 -0.56 -2.61
S&P一般消費財 1587.08 +11.45 +0.73
S&P素材 599.85 +3.80 +0.64
S&P工業 1155.94 +10.55 +0.92
S&P主要消費財 876.07 +6.80 +0.78
S&P金融 761.00 +6.55 +0.87
S&P不動産 271.92 +0.07 +0.02
S&Pエネルギー 705.05 +3.52 +0.50
S&Pヘルスケア 1788.10 +18.11 +1.02
S&P通信サービス 314.33 -1.72 -0.55
S&P情報技術 4488.11 +45.05 +1.01
S&P公益事業 400.08 -3.57 -0.89
NYSE出来高 8.72億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 39790 + 500 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 39665 + 375 大阪比
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